実験の手順
- 50mlのメタノールをコニカルビーカーに入れておく。
- 白金線を好きな形に曲げ、針金の先に固定する。このとき白金線が、コニカルビーカーに入れた時に液面から1cm程度上になるようにする。
- この白金線をライターまたはバーナーで加熱した後、コニカルビーカーに入れる。
- 次第に白金線は赤熱し、メタノールの蒸気が引火する。
- しばらくするとメタノールの燃焼がおさまる。このとき白金線の赤熱はおさまっているが、ずぐにまた赤熱した状態になり、メタノールの燃焼を繰り返す。
アドバイス
- 火傷に注意 赤熱している金属に触る人はいないと思いますが、赤熱がおさまっても十分冷めていないと熱い可能性があります。使用後は水につけて冷却してから触るようにしてください。また反応途中には、メタノールの燃焼が起こります。このときコニカルビーカーは熱くなりますのでかならず軍手を着用してください。さらに炎は見え難いため、コニカルビーカー上に手をかざしたり、上からのぞき込んだりすると危険です。
- 継ぎ足し禁止 反応中のコニカルビーカーにメタノールを追加することは厳禁です。炎が出ていなくても引火するおそれがあります。
- 蒸気に注意 メタノールの蒸気は酸化されて、ホルムアルデヒドになっていますので、コニカルビーカーの近くに寄りすぎると目にしみます。また吸ってしまっても身体に有害ですので、注意してください。
解説
- 触媒とは 自分自身は化学的に変化せず、他の物質の反応を促進するものを触媒といいます。この実験ではメタノールの酸化に白金が触媒として働いています。 メタノールは白金を触媒として酸化すると、1段階酸化されホルムアルデヒドが生成されます。 CH3OH + O2 → CH2O + H2O この反応によって白金線が加熱され赤熱してくると、今度はメタノールが着火し燃焼します。 CH3OH + O2 → CO2 + 2H2O 銅も同じようにメタノールをホルムアルデヒドに酸化する反応を触媒しますが、銅は熱伝導度が良いため、繰り返し赤熱することはありません。
- コメント(2件)
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日本分析化学専門学校 管理者
(2009/10/13)
コメント投稿ありがとうございます。
学校の先生でしたら、実験器具などの取引業者さんに問い合わせてみてください。白金線として扱っておられると思います。
一般の方だと入手はちょっと難しいかもしれません。
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