実験の手順
- ビーカーに水40ml位を入れ、ホットプレートで60℃に保温します。
- 水温が60 ℃であることを確認しながら、塩化アンモニウムを飽和状態になるまで溶かします(約20 g位)。
- 飽和状態になったら、しばらく60℃で保温し、それ以上解けないことを確認し、上澄み液を試験管の8~9分目位まで入れ、ゴム栓をします。
- 70℃のお湯に試験管を入れて保温します。
- 試験管を取り出して中が完全に溶けているのを確認し、上部に濡れたキムワイプ(またはティッシュペーパーなど)を巻きつけ観察します。
アドバイス
- お湯やホットプレートで火傷をしないように注意しましょう。
- 温度管理は温度計を使って正確に行いましょう。
- 気温により、析出の状況が違うので、塩化アンモニウムと水の量を適宜調整して下さい。
- 塩化アンモニウムをなめたり飲まないように気をつけましょう。
- 塩化アンモニウムは手についても特に問題はありませんが、飽和溶液なので傷にしみたり白い粉が残りますので、よく洗ってください。
- 塩化アンモニウム溶液を捨てる際は、大量の水で薄めながら捨ててください。
解説
この実験では、温度変化による結晶の析出が観察できます。物質はそれぞれ、温度により溶解度が異なります。塩化アンモニウムも、高温のお湯にはたくさん溶けますが、冷たい水にはあまり溶けません。一旦お湯に溶けた塩化アンモニウムも、お湯が冷めてくると、溶けていられなくなり結晶として析出してきます。 飽和溶液の温度を下げて結晶を析出させると、多くは針状や板状になりますが、塩化アンモニウムや臭化アンモニウムは星型になります。また、これらは温度変化による溶解度差が大きいので、短時間で結晶が成長する様子が観察できます。 この実験で析出した塩化アンモニウムは、再加熱して溶解することにより、繰り返し使用できます。
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