実験の手順
- ボールに卵の殻の粉体を約10g入れる。
- 次に、一度沸騰させて冷やした水100mlを入れ、よくかき混ぜる。
- 均一になったら乳酸18mlを入れて、よくかき混ぜる(泡の発生がおさまるまで)。
- 約20分放置すると、全体がクリーム状になる。(注意:これ以上長く置いておくと固まってしまうので、それまでに次の操作に移る。)
- 固まる前のクリーム状の物10gをとり、グリセリン5~7mlを入れてよくかき混ぜる。
- これで薬用クリーム出来ているが、このままではやや卵臭いので、好みの香料添加を適量添加する。
- 密閉性の高い瓶に入れて冷蔵庫で保存する。
アドバイス
- クリームの作製で20分放置の際には、かなりボリュームが多くなるので、はじめからかなり 大きい容器にて調製すること。
- 蓋付きの瓶に入れて冷暗所で保存し、日常に使う分だけ小分けしておくと長持ちする。
- グリセリンは危険物第4類の引火性液体である。加熱すると引火(160℃)する。
解説
- 乳酸添加の意味:殻の主成分である炭酸カルシウムと乳酸が反応し、白色クリーム状の乳酸カルシウムを生成します。 CaCO3 + 2CH3CH(OH)COOH→ [CH3CH(OH)COO]2Ca+CO2+H2O
- 水添加の意味:乳酸カルシウムは融点が27℃であるため、この温度より高い気温の時には 液状になりますが、低いときには固体状に固まってしまいます。そのため、クリームに適当な水分を含ませることによって使用温度付近で常にクリーム状を保つようにします。
- グリセリン添加の意味:保湿剤として加えることにより水分の蒸発を防ぎます。
- 使用効果としては、次のようなものが挙げられる。 1)焼け、シミ、そばかす 2) 水仕事、手足の荒れ、カサつき 3) すり傷、切り傷足指の水虫、皮膚炎 4) 男性のひげ剃り
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