実験の手順
- ボールまたはコップに生卵を入れる。
- 卵がつかるくらいの食酢を入れ、ラップで覆う。なお、ラップにはいくつか穴をあける。
- 2日後、卵の殻が消失し、卵はかなり膨張している。
- 溶液を注意深く捨て、卵を調べてみる。膜はしっかりとしており、手にのせても壊れないことがわかる。
- 別のボールまたはコップに2倍に希釈したシロップ溶液を入れ、大きくなった卵を入れる。
- さらに2日後、卵は縮み、元の卵よりずっと小さくなってしまう。
アドバイス
- 卵ははじめ入れたときにかなり膨張するので、コップの場合は大きめのものを使う必要がある。
解説
- 食酢の主成分である酢酸は卵の殻の成分の炭酸カルシウムと反応します。反応により、卵の殻の主成分である炭酸カルシウムが溶け、卵の半透膜(薄皮)が表面に出てきます。 2H++CaCO3→CO2+H2O+Ca2+
- 卵には非常に高濃度のタンパク質(アルブミン)が存在するため、半透膜(薄皮)の両側で溶質の濃度を等しくしようとして、水が卵にはいるため、卵が膨張します。
- 次に卵をシロップ溶液に入れると、卵の内側より外側で溶質(グルコース)の濃度が高くなります。そのため、外側のより高い濃度のグルコース溶液を希釈しようとして、水が卵からでてくるので、卵が小さくなります。
- このように、半透膜を堺に水分を調節しようとするための現象を浸透といいます。このとき、この半透膜を浸透膜と呼びます。
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