実験の手順
- なべにタマネギの外皮数枚と水を入れ(皮1gに対して水70~80ml)数分間煮沸し、煮汁を 2等分する。
- 一つの煮汁に布を浸し、取り出してかたく絞り、他のボール等に用意したみょうばん溶液(5%)に浸すと黄色に染まる。この操作を繰り返せばより濃く染めることができる。
- 他方の煮汁にみょうばん溶液5mlを加えてかき混ぜる。これにゆで卵を入れると卵の殻が黄色に染まる。
アドバイス
白いハンカチを用いる場合は、一度洗濯して糊を落としたものを用いること。
解説
- この実験は植物に含まれる色素を使った草木染めです。草木染めに使用できる植物は、紫キャベツなどこのほかにも色々あります。
- タマネギの色素の主成分は黄色結晶のケルセチンという物質からなっています。ケルセチンはフラボノイド色素で、アルミニウム、鉄(?)、銅(?)のような金属イオン(媒染剤)に配位しやすく、不溶性の色素となって布に沈着します。
- ケルセチンは卵の殻の表面で炭酸カルシウムと反応してカルシウム錯体を形成したり、みょうばんと反応してアルミニウム錯体を生じます。これらが卵の殻に沈着することで卵の殻が黄色に染まるのです。
- コメント(2件)
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日本分析化学専門学校 管理者
(2009/10/12)
コメント投稿ありがとうございます。
玉ねぎ草木染めですかぁ。とっても楽しそうですね。
よろしければ、その時のT-シャツがあれば写真掲載してください!hotaccky
(2009/09/09)
実験とは関係ありませんが、私が大学生だったときに、タマネギを使ってT-シャツの草木染めをした事があります。そのときは、T-シャツの色々な部分を紐で縛って、染めた事があります。そうすると、紐で縛っている部分は、他の部分を比べて染まり具合が薄く(または白いまま)なります。紐の縛る箇所によって、T-シャツに浮かんでくる模様が変わってきます。このようにして、世界で一つしかないオリジナル模様のタマネギ草木染めT-シャツを作りました。
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