実験の手順
- 卵を割って、汁わんに入れ、白身部分(卵白アルブミン)をスプーンですくい、紙コップ(A)に移す。これにコップ半分の水を加え、割りばしでかき混ぜて溶かす。
- このコップ(A)にウロペーパーを浸し、タンパク質の呈色反応とpHを調べる。(タンパク質:陽性、pH:6前後)
- コップ(A)の卵白液のうち半分を別のコップ(B)に移す。
- コップ(A)にスプーン一杯の酵素入り洗剤を入れ、割りばしでかき混ぜてからウロペーパーを浸し、タンパク質の呈色反応とpHを調べる。(タンパク質:陰性、pH9前後)
- コップ(B)にスプーン一杯の洗濯用石ケンをいれ、割りばしでかき混ぜてからウロペーパーを浸し、タンパク質の呈色反応とpHを調べる。(タンパク質:陽性、pH:9)
アドバイス
洗剤や試験紙については使用前に注意書きをよく読んで使用すること。
解説
- 酵素入り洗剤中の酵素はタンパク質を分解するプロテアーゼと、脂質を分解するリパーゼが主成分となっているものが多いようです。今回の反応は、このうちのプロテアーゼを使った反応となります。
- 酵素プロテアーゼは常温、アルカリ性のもとでタンパク質を分解します。従って、コップ(A)中のタンパク質は、酵素入り洗剤を添加することでpHがアルカリ性になり、酵素の活躍しやすい状態で分解されるのです。
- 洗濯用石鹸ではタンパク質は分解できませんが、水溶液がアルカリ性であることはわかります。これは、石鹸が高級脂肪酸のアルカリ金属塩であり、水に溶かすと加水分解してアルカリ性を示すためです。
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