実験の手順
A.溶液調製
- 洗剤(界面活性剤40%)1に対して、グリセリンと洗濯のりの合計が3~7程度になるように混ぜ、これを原液とする。
- 1で作った原液を水で4倍から7倍に希釈すれば、大きくてじょうぶなシャボン玉液の完成です。
※ 希釈倍率やグリセリンと洗濯のりの混合の割合は実験時の気象条件によって異なります。
B.実験手順
- ストローの先端にシャボン玉液をつけます。
- ストローを下に向け、ゆっくりと息を吹き込みます。
- シャボン玉特有の干渉縞が出来るまで息を吹き込むと膜の薄い割れやすいシャボン玉になりますので、干渉縞が出来る前の状態でストローから切り離します。
- ストローから落ちたシャボン玉を軍手で受けとめましょう。
- 手の上で弾むシャボン玉の完成です。
アドバイス
・シャボン玉を膨らますときに誤って洗剤液を吸い込まないように注意しましょう。
・今回の実験方法以外にも次のように「水中シャボン玉」を作ることが出来ます。
- 2つのビーカーに100mlほどの水を入れ、液体洗剤を10滴ほど入れておきます。
- 1つのビーカーには絵の具を入れ溶かし色を付けます。
- 色付き水の洗剤溶液にストローを約3cm差込みます。
- 色の付いていない液体洗剤の水の上にポチョンと3の水を落すと色付きのシャボン玉が出来ます。
解説
- グリセリンと洗濯糊を加える理由 グリセリンはシャボン玉液の粘性を高め水分蒸発を防ぎ、シャボン玉膜を長持ちさせるために混合します。また洗濯のりは丈夫な膜を作り、割れにくいシャボン玉膜を作るために混合します。
- きれいな色が出来る仕組み シャボン玉の表面は泡の膜が2列に並んでサンドイッチ型になっているので、外側の石鹸分子と空気の境目と内側の石鹸と空気の境目で反射したり、曲がったりした光がもつれ合っていろいろな色の光がきらきら光って見えます。
- シャボン玉が丸い理由 シャボン玉を作っている分子はお互いを引っ張り合ってつり合いを保っています。 表面ではつり合いが取れないため、中心に引張られる力が強く最小の表面積になろうとします。この現象を表面張力といいます。シャボン玉は立体なので、立体で一番表面積の小さい球になります。シャボン玉の膜は最初は厚いのですが、時間とともに薄くなり最後には消えてしまいます。
- シャボン玉の歴史 シャボン玉は子供向けの遊びの1つで、石けん水で作るのが一番簡単な作り方です。 シャボン玉はポルトガル語の石けんを意味する「シャボー」に由来します。シャボン玉が日本に伝わったのは、14世紀の頃です。その頃は一般庶民には手の届かない貴重品でしたが、17世紀に入り長崎の商人がオランダから石けんを持ち込み、シャボン玉は次第に人々の身近な遊びとなってきました。数年後にはシャボン玉屋さんも登場し、藁(わら)の芯を使ったシャボン玉遊びが人気だったそうです。
- コメント(2件)
-
日本分析化学専門学校 管理者
(2009/10/13)
コメント投稿ありがとうございます。
割れないシャボン玉はお店で売っているんですね。
小さいお子さんは大喜びでしょうね。
これからもこのホームページをよろしくお願いします!
コメント投稿はログインしてから実行してください。
コメント投稿