実験の手順
- カッターを使って発泡スチロールのフタにペットボトルの太さの穴を開けます。 (ケガをしないように注意しながら開けて下さい。) <図1 穴を開ける>
- 釣り糸にホッチキスでおもり代わりのゴム栓を固定します。 釣り糸の長さはペットボトルの長さの倍です。 ゴム栓を固定する部分は釣り糸の長さの真ん中です。
- ペットボトルの中に水を少し入れ、よく振ってから捨てます。
- ペットボトルの中に息を吹き込みます。
- 釣り糸をペットボトルにセットします。 ゴム栓のおもりがペットボトルの底につき、糸がたるんだり、ねじれたりしないように注意してセロテープで止め、フタをします。
- 箱の真ん中にペットボトルを立て、その周りに砕いたドライアイスを入れます。 <図2 ドライアイスを入れる>
- 箱のフタをし、テーブルに静かに置きます。 <図3 人工雪発生装置>
- ペットボトルの肩からペットボトルの中を見下ろすように観察しましょう。 釣り糸の上の方に白い部分が出来ます。そこから少しずつ結晶が伸びていく様子を観察しましょう。 <図4 出来た雪の結晶>
アドバイス
- ペットボトルの中の湿気が足りないと雪の結晶は育ちません。
- 釣り糸がたるんだり、ねじれたりしていると上手くいきません。
- 釣り糸が太いと様々なところに結晶できるので上手くいきません。
- ドライアイスは密閉した部屋で扱うと、室内に二酸化炭素がたまり危険です。十分換気には気をつけてください。
解説
- 雪の結晶が出来る3つの条件とは? 本実験は「平松式ペットボトル人工雪発生装置」を利用しており、簡単な材料で非常に安価に雪の結晶を作成することが出来ます。なお雪の結晶が出来るためには次の3つの条件が必要です。 1)たくさんの水蒸気(そのため、息を吹き込みます)が必要です。 2)氷点下(0℃以下)の低温にしておくことが必要です。そのため、ドライアイスを用います。 3)結晶が出来るための「氷核(ひょうかく)」が必要です。この役割を釣り糸が果たします。
- 雪の降る目安 雲は水蒸気を含んでおり、上空が冷たいときに、大気中の微粒子を核として氷の結晶が発生します。 この氷の結晶を氷晶(ひょうしょう)と呼びます。 氷晶は液体の水が凍ってできたものではなく、気体の水蒸気が直接固体になってできたものです。 氷晶が落下する間に周囲の気温が0℃以上になることなく地上に到達すると、雪として観測されます。 気温が0℃より高いと氷晶は融け始め、完全に融けると雨になります。気温が氷点以上であっても、 空気が乾燥している場合には昇華によって熱が奪われるため、すぐには雨にはならず雪のまま地上に到達することもあります。 地上の気温が0℃以上の場合、雪が降る目安として、上空1500mで-6℃未満、または上空5500mで-30℃未満とされています。 また、上空5500mで-36℃未満だと大雪の可能性があります。
- コメント(0件)
コメント投稿はログインしてから実行してください。
コメント投稿