実験の手順
1.粉末洗濯洗剤スプーンで大さじ2杯程度コップに入れ、30ml程度の水で溶かす。(※この量は目安ですので、多少変わっても問題ありません。)
2.水で溶かした洗剤を使って、筆で紙に絵を描く。
3.描けたらドライヤーで乾燥させる。
4.絵を描いた紙に紫外線を当てると、洗剤で絵を描いた部分だけが青く光って見える。(※紙自体に蛍光増白剤が含まれていることがありますので、紙も若干光る場合があります。)
5.蛍光ペンで同様に絵を描いて紫外線を当てると、洗剤よりも強く光って見える。
アドバイス
1.洗剤液を塗った部分があまり光らない場合は、洗剤を溶かす量を増やしてみましょう。
2.紫外線を直視したり、長時間見続けたりすることは絶対に避けて下さい。
3.発展研究
1)洗剤で絵を描いた部分の一部に日焼け止めクリームで塗って、紫外線を当てると、光らなくなる場合があります。
これは、紫外線を吸収する化学物質が日焼け止めクリームの中に含まれているためです。また、日焼け止めクリームの中には、反射するタイプがありますが、その場合は変わらず光ります。
2)光るものを探してみましょう!
はがきなどの郵便物の表面には、バーコード化した郵便番号や住所番号がインビジブルインク(見えないインク)と呼ばれる蛍光発光する特殊なインクで印字されています。使用済みのハガキなどで試してみて下さい。
解説
【光の三原色の原理を使って白く見せる!】
光の三原色(赤、青、緑)を混合すると白い光になりますが、青を抜いて赤と緑だけを混ぜると黄色い光になります。ということは、黄色い光に青い光を足せば白くみえます。身の回りにある製品の中にはこの原理を利用して白く見せているものがあります。
例えば、洗剤の中には蛍光増白剤が含まれています。この蛍光増白剤は紫外線を吸収しやすい分子構造をもち、吸収した光よりも波長の長い光(蛍光)を放出する物質で、青紫の光を放ちます。蛍光増白剤が含まれている洗剤で黄ばみのある白いシャツを洗濯することで、青い光を出す蛍光増白剤が表面を覆います。このことで、黄ばみを目立たなくすることができるのです。
【自然界でもこの原理が使われている!】
人は蛍光増白剤が吸収する紫外線を見ることはできませんが、ミツバチやモンシロチョウは見ることができます。ブラックライトでモンシロチョウを照らしてみると、紫外線を吸収するりん粉を持つオスは黒く写るのですが、紫外線を反射するメスは白く写ります。モンシロチョウはこうしてオスとメスを見分けているのです。
- コメント(0件)
コメント投稿はログインしてから実行してください。
コメント投稿