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-実験 NO.254-

実験A-55 <割れない風船!破れない袋!の巻>

所要時間
30分
投稿者
日本分析化学専門学校

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破れない袋

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割れない風船

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ゴム分子の構造例

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ポリエチレンの構造

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準備するもの

【使用器具・薬品】
○器具
・風船
・ポリ袋
・金串(BBQ用)
・鉛筆
・色鉛筆
・はし(先の尖ったもの)

【材料の入手方法】
・百円ショップで購入可能

実験の手順

1.風船の割れないポイントを探せ!!

 風船に空気を入れ、口を縛る。金串を刺しても風船が割れないポイントがあるので、

 そのポイントを予想し、金串を刺す。

 

2.割れない風船は水を入れても割れない!?

 風船に水を入れ、縛る。「1.」で金串を刺しても割れなかったポイントに刺してみる。

 ※割れると水が飛び散るので注意!

 

3.ポリ袋も破れない!?

 ①ポリ袋に水をたっぷり入れ、口を持つ。袋に金串を刺してみる。

 ②今度は鉛筆で刺してみる!

 ⇒いろんなポリ袋で試してみよう。

 ※やぶれると水が飛び散るので注意!

 

4.鉛筆なら割れないポイントでなくても風船は割れない!?

 「2.」で使用した風船の割れないポイント以外のところに鉛筆を刺す。

 

5.割れない風船Part2!火あぶりしみてよう!

 ①風船に空気を入れて口を縛り、ライターであぶってみる。

 ②風船に水を入れて口を縛り、ライターであぶってみる。

 ※割れると水が飛び散るので注意! 

アドバイス

【実施の結果】

「1.」:風船の結び目部分と、その反対のおへその部分を刺すと割れません。

「2.」:割れません

「3.-①②」:破れません

「4.」:割れます

「5.-①」:割れます

「5.-②」:割れません

解説

■風船のへそ

風船を膨らませると、ゴムの膜全体に張力(引っ張る力)が働きます。そのため、少しでも穴が空くと、ゴムの引っ張られる力で急激に広がるため、大きな音をたてて割れてしまいます。しかし、風船の先と口元は、膜全体を引っ張る力が集まり、ゴムが分厚くなっており、逆に、穴を閉じようとする働きを持ちます。そのため、穴を開けても風船が割れることはないのです。

 

■あぶり風船

風船が炎であぶられると、ゴムが熱くなって溶けて割れると思いがちですが、実際には、風船のゴムが薄いこともあり、ゴムに伝わった熱量がすぐに水に奪われ、水に近いゴム内側の温度は中の水とほぼ同じ温度のままで、ゴムが溶けたり・燃えたりすることはありません。したがって、風船は割れないのです。ただし、炎であぶり続けると、中の水が沸騰し、泡が出てきた段階で、ゴムと水が接触していない所が生じるため、破裂してしまいます。

 

■どうしてポリ袋は破れなかったの?

皆さんの身の回りにあるポリ袋は、化学物質としては、「ポリエチレン」という物で出来ています。このポリエチレンの分子は、熱せられると縮む性質があります。そのため、鉛筆を勢いよく突き刺すと、摩擦熱が発し、分子が縮んで鉛筆に密着するため、水がもれずに突き刺すことができます。逆に、スムーズに袋に刺すことが出来る場合には、摩擦熱が生じないため、ポリエチレンの分子が縮まないので、穴が空いてしまいます。

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