実験の手順
- 試験管などのガラス容器にごま油を注ぎます。
- 1と同程度の量のサラダ油を注ぎます。このとき、ガラス棒(なければスプーンでも可)でガラス容器の内壁を伝わらせるようにして、そっと注ぎます。
- 同様に2にオリーブオイルをそっと注ぎます。
アドバイス
- 油をガラス容器に入れる際、ガラス棒を用いてそっと注ぐことが上手く層を分けるためのコツです。水と油とは違い、一度混ざるとなかなか分離しません。
- オリーブオイルとサラダ油は色が近いので、オリーブオイルは色味が比較的濃い「エクストラバージンオイル」を使用するのがおススメです。
解説
【油同士なのにどうして層が分かれたの?】
今回、使用した3種の油は、それぞれ比重が異なります。比重とは、同じ体積で質量を比較した値です。使用した油の中では、ごま油は一番比重が大きく、次にサラダ油、オリーブオイルの順に小さくなります。したがって、ごま油が一番下の層となり、その上にサラダ油、オリーブオイルの順に層ができます。なお、一度混ざるとなかなか分離しませんので、比重の大きい油から順に注いでいくのが上手くいくコツです。
※比重:ごま油(約0.920)、なたねサラダ油(約0.915)、オリーブオイル(約0.910)
【液体同士が分かれるもう一つの理由】
液体はそれぞれの分子同士が互いに引き合って集まっていますが(これを表面張力といいます)、その大きさが同程度の液体同士は混ざりやすいという性質があります。今回の使用した3つの食用油については、その表面張力の差は小さいと考えられますが、そっと注ぐことで上記のように比重の違いにより分離させることが可能です。水と油の場合は、水の表面張力は油のそれよりもかなり大きく差があるために分離しやすく、振り混ぜてもすぐに分離します。また、比重は水の方が大きいため、水が下の層となります。v
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