実験の手順
- 適当な長さに茎を残して白い花を切り取り、茎におもり(クリップ)をつける。
- 2.300 mlのビーカーに花を入れ、水を300 ml程度入れる。
- ビーカーをベルジャー内に入れ、真空ポンプで脱気する。
- 花の中の気泡が抜けるまで数10分間放置する。
- ゆっくりホースを外します。
アドバイス
- ポンプは吸引力の強いものを用いる方がよいでしょう。
- ベルジャーからポンプをはずす時は、ゆっくりホースを外してください。一気にはずすと急な圧力変化で、ビーカー内の水が飛び散ることがあります。
- 水は花が完全に隠れるように入れて下さい。かなり気泡が発生するので、水は多目に入れて置いてください。
- 小さい花より大きな花の方が変化が良くわかります。
- 色つきの花でやっても透明感がでます。
解説
透明に見える仕組み
花に色がついているのは、花びらの細胞の中に色素が含まれているからです。赤い花と白い花の細胞を顕微鏡で観察してみると、赤い花の細胞は、細胞全体に赤い色が広がっています。これは細胞内の液胞の中に色素が含まれているからです。一方、白い花の細胞は核が透けて見えます。つまり、色素が含まれておらず、無色透明な細胞なのです。この細胞間隙に空気が含まれていて、屈折率の大きく変わる空気と細胞との境界で光が散乱し、花の色が白く(不透明に)見えるのです。従って、空気を抜きだし、光の屈折率がない状態にすると、花が透明であることが確認できます。
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