2012.12.07
今日は、わたくしあおひげとぽてと先生とで、
大阪府内の中学校にて、出張実験会を行ってきましたので、
その報告をいたします。
実験会では、
「ビタミンC」を食品から検出する実験と、
科学捜査で血痕の検出に使われる「ルミノール反応」の実験を
体験してもらいました。
じっと座っていられないぐらい元気いっぱいの生徒諸君でしたが、
実験が始まると、色の変化、化学反応に一喜一憂!
とても楽しんでくれていました。
まずぽてと先生の説明の下、ビタミンCの検出実験が始まりました。
ぽてと先生が持っているこの茶色い液体が、
ビタミンCに触れると...。
このように一気に青色に変化します。
ジュースやお酢等色々な食品も実際に混ぜてみると、
その食品にビタミンCが含まれているかわかるのです。
「これって、絶対色が変わるんやで」
と、どんな変化が起こるか予想はできても、
実際に溶液の色が一気に変わる瞬間を目の当たりにすると、
「わぁー!!」
と各所で歓声が上がりました。
まるで「マジック」?
みんな「食品の分析化学者」を、
そして「化学を駆使したマジシャン」の体験ができました。
そしてルミノール反応。
ルミノールという化学物質は、
血痕などに含まれる「鉄分」に触れることで、
鮮やかに発光することが知られています。
この、化学の力で発光する「化学発光」は、
科学捜査に応用されているのです。
生徒諸君には、今度は「科学捜査官」を体験してもらいました。
こちらも、「光る」とわかっていても、
実際に幻想的に光るフラスコを見るとまたまた歓声が!
実験の時間が終了しても名残惜しいようで、
電気をつけてからも、じっとフラスコを観察し続ける生徒さんも
多くいました。
アンケートの感想には、「理科は嫌いだけど今日は楽しかった」
「化学が好きになった」というコメントも...。
そして余白に「化学最高」の文字が!
今日の1日「分析化学者」体験が、
彼らの人生の中の貴重な一日になってくれていれば、
こんなに嬉しいことはありません。
学校に戻ると、
今日卒業研究をしていた資源分析化学科・有機テクノロジー学科の
2年生が、実験後のディスカッションをそれぞれの班で行っていました。
実験後とあって、
どこかリラックスした表情で、ワイワイ楽しげでしたが、
その内容は真剣そのもの。
もう次年度には「分析化学者」として
本校を巣立っていく分析化学者の卵たちは、
今の自分たちにできることを目一杯やっていました。
実験し、
そして感動し、
それを知識や技術、経験として身につけていく。
そうして日本を支える「分析化学者」へと成長していく、
その最初、化学者誕生の瞬間と、
化学者として成長を続けている瞬間に
居合わせることのできた一日でした。
by あおひげ