せんせのブログ

先輩の姿を追って・・・

2014.10.07

『分析化学』の出張実験会で先輩に会えた!


今日は、京都府立綾部高等学校東分校での出張実験会に
私とせんぱい先生で行ってきました。
f:id:bunseki:20141008094147j:image

実験テーマは、『食品分析の実際と応用』ということで、
食品にまつわる実験と講演を行いました。
f:id:bunseki:20141008094154j:image

これまで行ってきた多くの出張実験会は、楽しい実験をメインに行ってきましたが、
今日の実験は機器を使った分析化学の実験だったので、内容も本格的。
f:id:bunseki:20141008094148j:image

高校の先生のご依頼で、より専門性の高い『分析化学』を体験できる実験を!
ということで、平成23年度から毎年行ってきました。
楽しい実験については、当然、生徒さんたちも積極的に実験をされるのですが、
今回のような本格的な機器分析化学実験に皆さんどのような反応を示されるのか?
と、正直、始まるまでは少し不安もあったのですが、
非常に積極的に真剣に、なおかつ楽しげに実験に取り組まれているのが印象的でした。
f:id:bunseki:20141008094150j:image

f:id:bunseki:20141008094151j:image

また、将来「食品分野」に進みたいという生徒さんも多かったこともあり、
食品分析に関する講演についてもしっかり聞いて頂くことができました。

さらに、講演の終わりには、京都府立綾部高等学校東分校を卒業し、
現在、生命バイオ分析学科2年生に在籍しているK君から、
後輩に向けて語ってくれたメッセージビデオを上映したのですが、
生徒の皆さんの多くは、その動画が大変印象に残ったようです。
f:id:bunseki:20141008094152j:image

ちなみにK君とは、高校1年生の時に、私が高校にお邪魔した時に会い、
分析化学の話をさせてもらったことがきっかけでK君は本校に入学しました。
そうした本校入学の経緯に加えて、1年生から2年生になる春休み中という非常に早い段階で
夢であった医薬品の品質管理職で内定を獲得していましたので、
卒業後に就職する企業についても後輩に向けて語ってくれました。

※K君の内定報告当日のブログはこちらです!

K君、快くビデオレターに協力してくれてありがとね。
後輩たちは、先輩すごーい!って言ってましたよ。

卒業研究アルバム写真撮影!


さてさて、私たちが高校の実験会に出張している間に、
学校では、今日から卒業アルバムの写真撮影がスタートしました。
1日目の今日は、上の記事で紹介したK君が在籍する
生命バイオ分析学科2年生の写真撮影でした。

卒業研究を行っている自然な姿を撮影頂いたり・・・
f:id:bunseki:20141008094156j:image

f:id:bunseki:20141008094155j:image

卒業研究のグループ単位で記念撮影したり・・・
(どこをバックに撮影するかは学生たちの自由です。なかなか楽しいですよ。)
f:id:bunseki:20141008094153j:image

こうしたアルバムの写真撮影の時期になると、
学生はどんどん将来の道が決まっていっており、
嬉しい反面、卒業という別れの寂しさも募るのが本当の所です。

そこで、この学科の担任であるぽてと先生に現在の心境を伺いました、

『卒業まで、あと少し時間はありますが、
 卒業アルバムの写真撮影が始まると、もうこの時期が来たのかと感じます。

 入学時には、「化学や分析」という分野と言葉に緊張していた学生や、
 実験や授業にも本当についていけるだろうかと不安に感じていた学生も多くいました。

 それが、今では実験内容を考え、当たり前のように分析機器を使用しています。
 まだまだ卒業までに成長はしていくと思いますが、非常に頼もしく感じていますし、
 事実、その技術力に期待された企業様から、たくさんの学生に内定を頂いています。

 卒業研究では、自分の思い通りにいかないこともたくさんあると思いますが、
 それらを乗り越え、来る2月の卒業研究発表会では、それぞれがしっかりと
 発表してくれるものと考えています。また、その姿を見届けたいと思います。』

彼らが入学してから苦楽を共に歩んできたからこそのぽてと先生の言葉。
いやぁなんだか心に深く沁みますね。
彼らも昨年度先輩方の卒業研究を聴講した時は、本当にこんな立派な発表が出来るのか?
といった不安でいっぱいだったはず。先輩の姿を追って、次は彼らの番です。
頑張ってほしいと思います。

さてさて、研究と言えば、今夜発表になった日本人3名のノーベル物理学賞受賞のニュース。
長寿命で消費電力の少ない発光ダイオード(LED)は、これまでに赤色と緑色の開発はなされていましたが、
今回の授賞理由である「光の三原色の残りの一つである青色が開発」され、
そして「製品化する技術が開発」されなければ、白色灯などへの利用は不可能でした。
開発のキーとなったのは、発光ダイオードに利用された「窒化ガリウム」という化学物質。
一般の方にはあまりなじみのない、この「ガリウム」という元素は、
周期表では、皆さんにおなじみの「亜鉛」と「ゲルマニウム」の間に挟まれた元素です。
これを機に、周期表を眺めて頂けると幸いです。

※発光ダイオードについて随分前に本校が配信したメールマガジです↓
 http://melma.com/backnumber_24321_3828955/
 ご興味のある方は、是非ご覧ください。

さて、明日は、化学賞。とぉーっても気になります!

by すくろーす