せんせのブログ

遠い将来、そして近い将来「分析化学者」として活躍する日が来ます!

2014.12.05

いつか「分析化学者」として活躍して下さい!~八尾市立亀井中学校・出張実験会~


今日はすくろーす先生とせんぱい先生が
出張実験会に対応してきましたので、
その報告をいたします。
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この中学校では、
生徒たちが色々な職業体験をできるようなプログラムとして、
様々な専門学校を一斉に招待し、
講演や実習体験を実施しています。
本校も「分析化学者」の職業体験としてそのプログラムに参画し、
今日は「分析化学」に関する講演と、
身近な「分析化学」に関する実験を行いました。

中学生の生徒が対象とあって、みんな元気いっぱい!

まず「分析化学」に関する化学講演で、
身近な生活を支える製品や環境が
「分析化学」と密接に繋がっていること、
「化学」がいろんな職業に繋がるということを知ることができます。
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「分析化学者」がどんな活躍をしているのかという事を
しっかり理解した上で、いよいよ実験に突入です!
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今回は、「ビタミンC」を食品から検出する実験と、
科学捜査で血痕の検出に使われる「ルミノール反応」の実験を
体験してもらいました。
実験が始まると、色の変化、化学反応に一喜一憂!
とても楽しんでくれていました。

まず、ビタミンCの検出実験が始まりました。
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せんぱい先生が準備しているこの茶色い液体が、
ビタミンCに触れると...。
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このように一気に青色に変化します。
ジュースやお酢等色々な食品も実際に混ぜてみると、
その食品にビタミンCが含まれているかわかるのです。

期待通りに溶液の色が一気に変わる瞬間を目の当たりにすると、
「わぁー!!」
と各所で歓声が上がりました。
まるで「マジック」?
みんな「化学を駆使したマジシャン」のような
「食品の分析化学者」を体験しました!

そして次はルミノール反応。

ルミノールという化学物質は、
血痕などに含まれる「鉄分」に触れることで、
鮮やかに発光することが知られています。
この、化学の力で発光する「化学発光」は、
科学捜査に応用されているのです。
生徒諸君には、今度は「科学捜査官」を体験してもらいました。
こちらも、「光る」とわかっていても、
実際に幻想的に光るフラスコを見るとまたまた大歓声が!
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暗闇の中の幻想的な実験を、
みんな心から楽しんでいる様子でした。

アンケートの感想には、
「理科の実験が楽しくなりました」
「もっと実験をしたかった」
というコメントも見られ、
参加した生徒全員に好評のようでした。
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今日の1日「分析化学者」体験が、
彼らの人生の中の貴重な一日になってくれていれば、
こんなに嬉しいことはありません。
そしてこの中から、
遠い将来(10年後、20年後ぐらいかな...)、
分析化学者として活躍する子がきっと出てきてくれることでしょう。

次年度には分析化学者として活躍するみんな


一方、本校では、
今日は資源分析化学科・有機テクノロジー学科の2年生が
卒業研究に取り組んでいました。
テーマ、課題は各班それぞれ異なりますが、
それぞれが身近な生活に欠かせない物質を使った研究に、
コツコツと取り組んでいました。

この卒研班では、
オレンジの皮などに含まれる「リモネン」という成分から
プラスチックを作る研究に取り組んでいました。
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(リモネンの入った容器と、そのリモネンの反応後(右))
リモネンは、アロマオイルとしても使われていますが、
最近では洗剤にも含まれており、
油成分などを溶かす能力が知られています。
それが、研究の末に、
もともと透明な液体だったリモネンが、
白い白色の粉末に生まれ変わりました!
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これがプラスチックの原料となるものです。
この研究に取り組んでいる班員の一人が、
有機テクノロジー学科のN君です。
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(右がN君)
N君は本校卒業後、
電池の開発を行っている会社への入社が決まっています。
今はこの卒業研究で、
この学校で学んできたことを使って、
研究内容の検討から実験の進め方、実験結果のデータ化や考察などを、
班内みんなで取り組んでいくことをしっかり学んでいる所です。
卒業後は日本の、
いや世界の「ものづくり」を根幹から支えるお仕事の中で、
「分析化学者」としての活躍を期待されることとなります。
その期待に応えられるように、現在も奮闘中です。

その他の班の様子も写真で紹介します。 
・コンタクトレンズなどに使われている材料を使った研究。
 うまくサンプルが出来て、みんな笑顔です。
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・お茶やコーヒーに含まれる「タンニン」という物質を調べる実験。
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 タンニンは、食品の「渋み」成分として、染料などにも使われています。
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 タンニンはもともと無色なのですが、
 金属と反応することで着色します。不思議ですね。
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(無色のタンニン)
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(鉄と反応したタンニン)

・食品を固める凝固剤のゼラチンを使った実験。
 黄色い食用色素を混ぜているところ。
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 実験というより、料理中?という感じですね。

そして彼らも卒業後は「分析化学者」として、
医薬品や化粧品、食品、金属、材料、工業製品、環境分析など
様々な分野で活躍することとなります。
本校ではそんな「分析化学者」の卵たちが、
今日も元気に頑張っていました。

今日の中学生たちの10年後・20年後の未来が、
そして本校学生たちの1年後・2年後の将来が、
本当に楽しみです。

byあおひげ