2018.02.08
今日は、兵庫県立姫路工業高等学校にて実施した出張実験会の様子をお伝えします。
本校では、今年度も兵庫県立飾磨工業高等学校や兵庫県立西脇工業高等学校などで
出張実験会を実施してきました。
そういったご縁がつながり、兵庫県立姫路工業高等学校からも依頼を受け、
今回初めて同校での実験会を開催することとなりました。
今日お会いしたのは、工業化学科に在籍する2年生でした。
実はこの生徒さんは7月に本校に来られ、
実験や化学講演を通じて分析化学を体験していただいています。
その時の様子はこちら。
今回は、その時とは違った実験をご用意しました。
最初は、ルミノールを使った実験を行いました。
これは血痕を見つけ出す際に使われる方法としてご存知の方も多いはず。
血液に見立てた試薬とルミノールを反応させ、光らせました。
姫路工業高校のみなさんは、日頃から化学に関する実験をする機会が多いそうです。
そのため実験器具のひとつである駒込ピペットも、慣れた手つきで扱っておられました。
試薬を反応させ、光る様子にはみなさん驚かれ、盛り上がりました。
他にもジュースからDNAを取りだす実験や、納豆などに含まれる
アミラーゼという酵素で文字や絵を書く実験も行いました。
このように出張実験会では、化学を楽しんでいただく実験が中心となります。
しかし、みなさんは日頃から化学実験に取り組んでおられるとのことで、
楽しい実験に加えて、分析機器も使用して少し踏み込んだ実験も行いました。
初めに、実験の原理を理解していただくため、
ヨウ素デンプン反応による色のグラデーションを作っていただきました。
含まれるデンプンの量に応じて、青紫色のグラデーションが現れます。
この実験で「検量線」について、簡単に復習しました。
続いての実験は、食品(鉄補強ドリンク)の分析を行いました。
鉄補強ドリンク中にどれだけの鉄が含まれているかを調べました。
メスピペットやメスフラスコというガラス器具を用いての溶液の調製を行っています。
使い慣れた器具を使ってどんどん作業が進んでいきます。
分光光度計で分析したデータの処理なども、慣れた手つきで解析しておられました。
当日のアンケートからも、
「化学の楽しさを再確認できた」
「ルミノール反応がわかりやすく、驚いた」
といった感想をいただきました。
こういった実験を通じて、食品分野においても日頃学んでいる化学が
身の回りのものに深く関わっている身近な存在であるということも
知っていただく機会となったのではないでしょうか。
姫路工業高校のみなさん、ありがとうございました!
By かもみーる