市販の胃腸薬の効き目を比べる実験です。胃腸薬に含まれる消化酵素が胃の中(と同じ環境)でどれだけ働くのか、製品ごとに測定し、比較します。
市販の胃腸薬を、処方通りの量(1回服用分)だけ蒸留水に溶かして試料をつくります。
三角フラスコに試料(胃腸薬)とデンプンを入れ、体温と同じ37度にセットした恒温槽に入れて消化を再現します。
0、2、5、10、20、30、60分と時間を小刻みに分けて反応させます。決めた時間に恒温槽から試料を少しずつ取り出して反応停止剤(酢酸)を入れます。
反応後、ヨウ素溶液を入れると「ヨウ素デンプン反応」が起こります。デンプンが胃腸薬に消化(分解)されずに残っていると青紫色に変化します。
青紫色が強いほどデンプンが多く残っている(消化されていない)ことになりますが、吸光光度計でその値を測定します。
実験データをパソコンに入力してグラフ化。横軸を時間、縦軸を色の濃さとすると、時間の経過にしたがって色が薄くなり、胃腸薬によってデンプンが分解されていく様子が分かりました。また、製品ごとにグラフをつくって比べると、どの胃腸薬がどのように効いているかがわかりました。これで、医薬品を分析する技術がひとつ身につきました。
など
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