2005.09.27
溶液に「何が含まれているのか」を分析する定性分析実験は、1年生の前期に行いますが、後期は、いよいよそこに含まれている物質が「どのくらい含まれているのか」を分析する『定量分析実験』を行います。
定量と言っても大変大まかな表現ですが、この実験では手分析での定量分析をみっちり行っていきます。分析機器を使った定量分析は、別日に機器分析化学実験がありますので、後日、いろんな先生方からご紹介させて頂くことになるでしょう。
さて、本日は、その定量分析実験の担当日でした。私の担当テーマは鉄の重量分析実験というものです。実験手順を簡単に説明すると、ある溶液の中に存在している鉄を沈殿させ、回収し、そこに含まれる鉄を焼いて(酸化させて)、いわゆる錆(さび)の状態にして、その重さを秤り、含まれている鉄の量を計算で導き出すというものです。
前期の間は、ある程度こちらで用意した溶液を使って実験をしていましたが、後期からは多くの溶液を、実験を進めながら自分たちで必要なタイミングで作っていかなければならないので、最初はなかなか大変そうでしたが、後半になるとスムーズに実験を進めていました。実験中は、「何故この溶液をこの濃度で入れるのか?」とか「如何に効率よく実験が進められるか?」ということを考えながら実験を進めるように、繰り返し学生達に指導しました。実社会に出れば不純物の全くない、教科書通りのサンプルなんてほんの一握りなので、常に疑問を持ち、考える習慣を養うことも大変重要なファクターなのです。
来週は今日の実験の続きですが、各班の実験技術が、理想通りの値(理論値)にどれだけ迫ることが出来ているのか、大変楽しみです。
~放課後の教務室より~
今日の教務室では、ジュピター先生、せんぱい先生、スマイル戦士先生、バッテン先生が、学校備品の修理をコツコツとしておられました。学生諸君も物を大事にする心を持って、自分の物も他人の物も学校の物も大切に使って欲しいと願う夕暮れでした。
by すくろーす