2005.10.04
日本分析化学専門学校では、毎週水曜日の4限目に資格講座が開講されています。明日は水曜日。私は、担当している臭気判定士の資格講座の準備を、只今おうちでしているところです。
「臭気判定士」というと、普通の人が分からないにおいでも「これは○○のにおいですね」と判定できたり、他の人が感じないくらい微妙なにおいにも敏感であったりというのが、皆さん方のイメージではありませんか?
しかし、このようなことは、実際の国家資格の目的とは異なります。この資格は、「人間の鼻を使ってにおいの強さを測定する『嗅覚測定法』という分析方法が出来る人」に与えられる、悪臭防止法に基づいた資格なのです。したがって、普通の人と同じ正常な嗅覚を持っていれば、特に優れた嗅覚は必要なく、ましてやにおいの質を嗅ぎわけたりする能力も必要ありません。また、悪臭防止という環境に取り組んでいる企業だけでなく、多くの香料会社がこの技術者を必要としています。
明日はこの講座の3回目。嗅覚測定法には、統計的考え方が必要であるため、明日は「データ解析法Ⅰ」でドラ一郎先生が使っておられるテキストを用いて「分析統計概論」の講義をする予定です。ちなみに、前回はこれまたドラ一郎先生がご担当の「機器分析法Ⅰ」で学んだ知識をベースに、「悪臭測定概論」について説明を行いました。
このように、本校のカリキュラムには、資格対策となる授業が組み込まれているため、日々の学校の授業や実験を受けているだけで、実は学生が知らず知らずのうちに、いろんな資格試験の受験対策になっているんです。
byすくろーす