2007.12.18
最近、学生の中で(特に女子学生の中で)、「もやしもん」という微生物をテーマにした漫画(アニメにもなっています)が大流行しています。その漫画の中では「醸す(かもす)」という言葉が頻繁に使われ、「増殖する」という意味で使用されています。この言葉は、普段の会話の中でも「かもしているぞ!」などと使われるほどです。(一部の学生は引いてますが・・・(^^;))
しかしこの漫画は、漫画といえどもバイオや微生物を勉強する学生にとっては大変勉強になるようで、生命バイオ分析学科2年のKさんは、「学校で買うべきですよ!」とまで言っていました。
さてそんな中、今日は2年生の卒業研究担当の日。私の担当班は2班で、2班とも微生物を対象とした実験をしているのですが、今日は顕微鏡を使って、シャーレに生育した(醸した!)微生物の観察を行いました。観察をしながら、Nさんは、「先生、だんだんミュータンス菌が愛おしくなってきたよ」と一言。ミュータンス菌は虫歯菌なので、私達にとっては嫌な微生物なはずなのに、丹誠込めて育てているうちにだんだんとこのような感情が湧いたのでしょう。彼女にとっては微生物を観察することが「癒し」に繋がっているのではないかと思い、日本分析化学専門学校版の「もやしもん」あらため、「いやしもん♪」を描きたくなりました。
上の写真は今日観察していたミュータンス菌にコンタミしたと思われる微生物の顕微鏡写真。
下の写真は、中央の白い部分にミュータンス菌に効くある物質を置いたところ、そのまわりに菌が生育できない透明帯ができた様子です。この透明な部分を阻止円といいます。菌が生存競争に惨敗して醸せなかったことを現します。
byすくろーす