2008.04.20
先日、卒業生が働いている企業の方が来校され、とても参考になる話をお伺いしましたので、ご紹介します。
その会社では薬品などを製造していますが、できあがった製品をチェックする部署で卒業生が活躍しています。有効成分がきちんと入っているか、不純物が混ざっていないか、などを調べるときに、分析化学の技術が必要になるわけです。その部署で社員を採用したいので学生を紹介して欲しいというのが来校の目的であり、以下のような話を伺いました。
『ぜひとも人が欲しいが、大学には依頼しない。大学では分析化学の研究開発者を育てているが、わが社で必要なのは製品のチェックができる分析化学者であり、新しい分析方法を開発してもらう必要はない。その点、日本分析化学専門学校の卒業生は、分析の基礎がしっかりできていて、きっちりとデータをとってくれる。そういう人材をわが社は欲しい。だから、日本分析化学専門学校にお願いに来た。』
まさに、本校と大学の違いを言い表しておられると思いました。もちろん、新しい分析方法の開発は大切ですが、それのみを仕事としている人は、日本全体で見ても、多くは居ません。しかし、ものづくりの会社で製品や原料をチェックしたり、水や空気などの環境を調査したりする仕事となると、たくさんの人が働いており、そのための分析技術をもった人材を求める会社もたくさんあります。まさに、実践的な技術といえます。
本校は、社会が必要としている人材、企業が求める分析化学者を育成している学校であり、卒業生たちは、その実践的な分析技術を通して、安全な製品づくりや環境保全など、さまざまな分野で社会に貢献しているのです。
今回お伺いした話は、本当に有り難い内容であり、授業へのパワーを頂いた水の都先生でした。
写真は、社会での即戦力を目指して、熱心に、水中の鉄の量を調べる実験をしている在校生です。
by水の都