2008.06.03
今日の資源分析化学科の2年生の実験は、水質分析の重要な項目であるCODの測定でした。CODというのは「化学的酸素消費量」の頭文字で、この数値が大きい水は一般的に有機物が多く、富栄養化による赤潮などを引き起こしやすいのです。水質分析においては、最もポピュラーな測定項目の一つです。
水を採る場所は、学校前の大川(旧・淀川)、天満橋の上からのサンプリングです。5月25日の水の都先生の日記にあったように、砂利運搬船が沈没し、砂利などは取り除かれたものの、船体はまだ沈んだままの状態です。そこで、ちょうど船体の真上の水を採りました。
水の中の有機物が過マンガン酸カリウムという薬品と反応するのを利用する分析方法ですが、サンプルを加熱する温度や時間が一定でないと、ばらついた結果しか得られません。JIS(日本工業規格)で定められた方法に従って操作しますが、良い結果を得ようと、みんな慎重に操作をしていました。
結果は昨年・一昨年とほぼ同じ値で、船の沈没の影響は現われませんでした。心配していた数値のばらつきも少なく。全員のデータが許容範囲内でした。
実験を終えたT君は「きっちりと測定できて良かった」と満足げな様子。彼の夢である「水をきれいにする仕事」に一歩近づいたようです。
by Pパンサー