2008.12.05
ここ数日の日記にあるように、2年生の卒業研究が、いよいよ佳境に入ってきました。
中間報告会も2回終了し、既に報告を終えたグループは、アドバイスを受けた点の改善や、データのまとめを行っていました。まだ中間報告を行っていないグループは、発表用の原稿作成やデータの解析にも熱が入っています(写真1枚目)。各グループとも、実験と平行して、上手く分担しながらやっています。こういうグループでの協力関係も、非常に社会に出てから役に立つのです。
さて、実験棟の方では、着々と(?)実験が進んでいました。
2枚目の写真は、私が指導している一班なのですが、ここの班は「微生物機能を利用した廃水からの亜テルル酸の除去・回収に関する研究」をしています。
微生物の中には、不思議な機能を持つものがたくさんいます。その中には、水に溶けている金属成分を、固体の金属にする機能を持つものがいます。そこで、その微生物の機能を利用して、工場排水などに含まれる、テルルという金属を微生物を使って除去するだけでなく、固体の金属として回収してしまおう!ということで、今はそういう微生物を探しています。この微生物は、水に溶けているテルルを固体の金属にしてしまうと、黒い色になるんです(写真3枚目)
因みにテルルという金属は、現在の産業では太陽電池などのハイテク技術に利用される非常に有用な金属なのです。
実際の実験は、なかなか予定通りには上手く行かないものですが、色々と創意工夫で、班員皆で話し合いながら、なんとしても結果を出そうという思いが見て取れる風景でした。
お互いがお互いを助け、指示を出し、協力して一つの目標に向かって頑張る。会社内でも、グループ研究は良くあることです。いずれ、彼らが社会に出て、様々な分野で活躍することになった時、今この卒業研究でやっていたことを、きっと思い出してくれると思います。
あともう少し!がんばれ!!
By あでりぃ