2009.02.04
連日卒業研究のことばかり取り上げられているので、「それしかないの?」と思われる方も多いと思うのですが、「それしかないのです!」と言わざるを得ないほど、只今学校中が卒業研究まみれ!?です。昨日の卒業論文提出を終えた2年生の次の目標は、今週末に行われる卒業研究発表会で、いかに自分たちの研究内容を分かりやすく、そして限られた時間内に発表するか?ということです。
私の担当している生命バイオ分析学科の化粧品評価方法の研究チームは、先週末に行われた予行演習で、同じクラスのO君から発表の内容を正しく理解してもらえていないことによる質問を受けました。学生たちは、「配布している要旨集にも書いてあるし、きちんと説明したのに、なんで分からんのん!」と息巻いていましたが、「発表とはそういう押しつけるものではなく、聞いているすべての方になるべく理解してもらえるようにこちらが努力するものだ。発表を聴いている方々の中で、一人でも誤解をしてしまった人がいるのならば、こちらが工夫するのが当然だし、今回の質問は分かりやすい発表にするためのヒントをくれたと、逆に感謝すべきだ。」と指導しました。
このことを受け、彼らなりに作り直した発表原稿を今日持ってきました。中身を確認すると、明らかにいろいろと試行錯誤した証(あかし)が画面からひしひしと感じ取れ、予行演習の時よりも格段に良くなっていました。普段、私は学生をあまり褒めるタイプではないのですが、今日は思わず「Great!」と言ってしまいました。そのあと、発表の練習をしながらより分かりやすくする工夫を学生とディスカッションしたり、予想される質問に回答する際に使用したほうが良い図や説明文などの作成を検討したりと、とても実りある時間を過ごせました。
また、本校の卒業研究発表会は在校生や本校教員はもちろん、それ以外に内定企業の方々、高校の先生、保護者、卒業生・・・と、多くの外部の方々(現在のところ、50名以上の方からのお申込みを頂戴しています。)がお見えになります。学生にとっては、多くの人の前で発表するのは逃げ出したい気分になるかもしれませんが、お世話になった方々の前で自信を持って発表をすることが、「入学前には化学の教科書さえ見たことがなかった僕が、自分の研究内容を人前で発表していますよ!」「入学前は大学進学を目指しつつも、残念な結果で渋々専門学校という道を進んだけれど、本校進学によって内定も決まり、たった2年間でこれだけ成長しました!同じ2年間勉強したという意味で、大学2年生と比べてみてください!」・・・というメッセージになるのです。特に保護者の方々や高校時代に担任をされた先生方にとっては何物にも代えがたい「形のないプレゼント」になるのではないかと思います。さらに1年生たちにとっては、発表会での2年生のカッコイイ姿を目に焼き付けることで、具体的な目標を持てる神聖な場であると思います。神聖な場で後悔することのないよう、すべての2年生に精一杯努力してほしいと切に願う今日この頃でした。
byすくろーす