2009.02.07
いよいよ卒業研究発表会の当日を迎えました。2年生にとっては、この日のために学生生活の2年間があったと言っても過言ではありません。
早朝から、学生を採用いただいている企業の方々、高校の先生方、保護者の皆様にもお集まりをいただき、本校2階の大教室で実施。中には、北陸からもわざわざ教え子を激励したいとお越し頂いた高校の先生もいらっしゃいました。
まずは校長としてご挨拶をさせていただきました。おもな内容は下記の通りです。
「卒業研究というもの自体は大学にもありますが、まず、本校と大学の卒業研究とは主旨が異なるものであるということをご理解頂きたい。~中略~つまり、大学は研究中心であり、専門学校は職業教育をしかも組織的に行う点で大きく異なっています。今日の研究の成果も重要ですが、それぞれの発表を聞きながら、ぜひそのプロセスを思い浮かべて頂きたい。
本校入学からの二年間は、化学が得意でない学生も多い中で、卒業研究においては、リーダーシップを取る者、控えめな者が混在し、今日は誰が就職試験でいないといった環境の中、お互いを励まし、時には衝突もありながら、何とか期限内に一つのものにまとめあげ、今日ここに臨んでいるのであります。
まさにこれこそが、本校の真の目的である社会教育の実践であり、職業教育を組織的に行うという集大成であります。
研究内容・発表ともに素晴らしいグループもあれば、いろいろな点で未熟なものもあろうかと存じますが、以上のプロセスをご理解頂き、発表の後は、それぞれのお立場からぜひ惜しみのない賛辞をお願いしたい。」。
そして学生に対しては、「2年生の皆さん。本校での2年間を過ごし、今ここに臨んでいる皆さん一人一人が今日は主人公であり、心から敬意を表したい。うまくプレゼンするというより、自分たちがやってきたことを思いも含めて伝えたい、という気持ちを持って、この晴れ舞台に臨んで頂きたい。1年生の皆さんも、今日の日のこの光景をしっかり目に焼き付けて、来年の今日の日に向けてこれから頑張って欲しい。」。
最後に教員に対し、「時には心を鬼にしながら学生を叱咤激励し、学生に厳しく、自分にも厳しく、ルールの大切さ、時間の大切さ、仲間の大切さを指導してこられました本校教員にも心から感謝の意を表したい。」。要約するとこのようなものです。
発表後の質疑応答では、例年、校外から来られた方や本校教員からの質問が多いのですが、今年は学生自身からの質問が途切れることがなく、ほとんど学生以外の質問がありませんでした。それだけ学生たちも真剣にこの発表会に臨んでいたからでしょう。そして、多くの学生が卒業式だけを残し学生生活を終えました。
私たちにとっては一抹の寂しさと嬉しさを味わう瞬間ですが、北陸からお越し頂いた先生を見習って、いつまでも卒業生を忘れない先生でありたい、そのためには、信念を持った指導が大切と身を引き締めた一日でもありました。
そして、来賓も保護者も皆さんが帰った後、それぞれの担任から2年生に対し、想いを込めた最後のメッセージがありました。私は、社会人になった後、覚えていて欲しいこととして、最後にこの言葉を伝えました。「どんなに質の良い仕事をしたとしても、期限に間に合わなければそれは仕事と言わない。」。
by かりめろ