2009.02.14
化学分析コース1年生の午後からの授業は、定性分析実験でした(写真は、その風景です)。内容は、様々な金属イオンが溶け込んでいる水溶液に、一部の金属のみと反応して、沈殿を作ったり色を着けたりする試薬を加えて、金属を分離して、確認するというものです。
操作を通して、薬品や器具の扱い方、観察の仕方、廃液の処理方法などを身につける、まさに、化学の基本といえる実験です。
化学分析コースの1年生は約5か月間、この定性分析実験で基礎技術を身につけてきましたが、今日はその総決算ともいうべき、未知試料の分析でした。どの金属が入っているかを全く知らされていないサンプルが与えられ、何が入っていたかを答えるというものです。与えられるサンプルは人によって異なりますので、実験操作も人によって異なってきます。学生一人一人が、これまでの実験で習得した知識と技術を駆使して、答えを出していくのです。
途中で予想もしていなかった反応が起こったり、まったく沈殿ができなかったりと、色々な苦労があったようですが、最後には、全員が合格点を出せたようです。
あと1ヵ月半で新年度、1年生は2年生に進級します。就職活動も本格化してきます。学生の就職にとっては多難の時代が来ると言われていますが、そんな時だからこそ、基本をしっかりと体得することが大切なのだと思います。
この1年間、実験中心のカリキュラムで身につけた知識と技術は、きっと就職戦線において頼もしい武器になるであることを実感した水の都先生でした。
by水の都