2009.06.11
今日は生命バイオ分析学科2年生のバイオ化学実験の担当でした。バイオ化学実験では、微生物や酵素、遺伝子、医薬品などを取り扱う実験や臨床検査も行いますが、今日の私の実験テーマは微生物の観察。学生たちが培養した(育てた)酵母や麹菌、大腸菌などの観察手法や簡易同定試験(目的とする微生物がどのような分類に属しているのかを調べる方法)などをマスターします。
学生たちは自分たちで培養した微生物に興味津々で、試験管やシャーレ、顕微鏡をのぞく姿は、とっても楽しそうでした。特に実体顕微鏡での観察では、風に揺れる麹菌を見てキャッキャ言っているU君やM君、Hさんのように自分で買った微生物の写真集を持ってきている学生もいました。
私の実験は5階の実験室で行っていましたが、休憩時間に他の実験室ではどのような実験が行われているのか見学に行きました。まずは3階大実験室では1年生の定性分析実験が行われていました。「ブログに掲載しようと思うんだけどおススメはある?」という問いに、資源分析科学科のT君とN君から「これ、いいんじゃないんですか?」と学生自らのおススメショットをいただきました。溶液に含まれている金属イオンによって微妙に色が異なります。ここでも大変楽しそうに実験が行われていました。
次に3階小実験室に行くと、生命バイオ分析学科2年生の別の班が臨床検査の実験を行っていました。今回は、肝機能障害の検査に用いるバイオマーカーの一つであるALP(アルカリフォスファターゼ)という酵素を測定する実験です。実験室でデータが得られたら、教室でデータ整理行います。データ整理をしながら、授業で学んだことの復習とこれから授業で学ぶことにつながる説明がなされていました。こうして授業と実験がリンクしているのです。
今日一日、実験に没頭している学生を見るにつけ、興味を持って楽しみながら行った実験が技術として将来役に立つのですから、「好きなことが仕事になる」という点では本当に彼らは幸せ者だと思いますし、こんなに喜び、楽しみながら実験に取り組んでいる学生を指導できる私も幸せ者だとしみじみ思いました。
byすくろーす