2010.06.01
ここでも何度もご紹介していますが、本校では週に2日はほぼ一日中実験を行っています。今日は生命バイオ分析学科と医療からだ高度分析学科の2学科が「バイオ化学実験」という実験をしていました。
学生はいくつかのグル―プに分かれ、それぞれ別の教員がついて実験を行います。私、アビーが担当した班は、今日は「大腸菌の抗菌性試験」を行いました。この実験は、私たちも病気になった時によく処方される抗生物質が、どれくらい大腸菌の生育を阻害してくれるのかを検定する物です。下の写真はその結果ですが、二か所におかれたろ紙に抗菌性のある抗生物質をしみこませると、大腸菌が生育できない透明なゾーン(これを阻止円といいます。)が出来るのです。
この実験では、まずどのように実験を進めると効率がいいのか?を学生間でディスカッションを行いました。これまでの実験はほとんど教員が指示をして進められていましたが、9月から本格的に始まる卒業研究ではそうはいきません。自分たちで方法を考え、時間の管理も行わなくてはいけませんので、その訓練として今日のディスカッションは有用な時間だったのではないでしょうか。テキストに乗っていないことを自分たちで編み出すのは大変そうでしたが、思い切って発言した今日の経験を卒業研究で活かしてほしいと思います。
さて、実験のある日は実験が終わり次第、授業は終了ということになります。アビーが担当した班は規定の時間を1時間ほど早く終わりましたが、同じくバイオ化学実験を担当されたすくろーす先生は少し延長する結果となったそうです。その理由を聞いてみると・・・「微生物の顕微鏡観察をしていたのだけれど、学生たちが夢中になり過ぎてなかなか顕微鏡から目を離そうとしなくて・・・(笑)」ということらしいです。
私の実験でもそうですが、2年生に進級し、専門の実験を始めた学生たちはますます実験にのめりこむようになり、自主的に実験を楽しんでいます。入学前は迷いながら学科を選択した学生も多いようですが、その中でしっかりと興味を見つけ、楽しんでいるようです。この楽しい!と思う気持ちが彼らの実験の原動力であり、成長のもとですから、このような学生の姿を見るのは教員としてはとても嬉しいことです。これからも彼らの興味をますます引き出す授業・実験をしていきますよ!
byアビー