2010.06.27
今日の化学分析コース1年生は、基礎化学実験を行いましたが、本校に入学してはじめての分析機器を使った実験を行いました。分析機器を使った実験は2年生になってからも機器分析実験で専門的にみっちり行いますが、1年生では分析機器の代表的な装置をいち早く体験すべく、その基本原理や基本操作、基本的注意事項を学んでもらうために基礎化学実験の中に分析機器を使った実験を取り入れています。今日は、吸光光度計と原子吸光光度計を使った実験を行いました。私が担当したのは、吸光光度計でした。この装置は、通過する光を試料がどれくらい吸収するかを測ることによって、成分がどれくらい含まれているかを知ることができる装置です。学生の中には、大学時代1,2回使ったことがあると言う者もいましたが、ほとんどが初めて手に触れて操作する者ばかりでした。
装置の画面に光が吸収される様子をラインで表示されていくと、「おぉ~!」「吸収が出てきた!」と感嘆していました。ここで重要なのは、しっかりと試料を調整することができたかということです。調整がいい加減だと装置は正直に読み取りますので、思うような結果が出ません。今日はどのグループも良好な結果がでましたので、しっかりと試料調製ができていたようです。あとはレポートでどの程度の正確さであるかを数値で表してくれるのを楽しみにしています。
分析化学を習う者にとって分析機器はやはり初めて触ったり使用することはワクワクするようですが必ずしも操作する者の思い通りの結果が得られるとは限りません。現に想定していた吸収ラインがとんでもなく大きくずれた時には、「なんでやろ?」「ちゃんと溶液調製したはずやのに」と悲鳴にも似た声が飛び交っていました。原因はちょっとした設定ミスでした。これから分析機器を使用する機会が増えてきますが、こういう事にも早く気付くよう装置に慣れて、使いこなして欲しいと思いました。
by トトロ