2010.08.03
本日は追再試験期間の最終日。教室では受験する学生の姿がちらほら見受けられます。しかし、学生でごった返していた先週を思うと、校舎はすっかり静まり返りました。大川の蝉の音ばかりが響き渡ります。明日から金曜日までは、夏の実験会とその準備のため、学生は「そして誰もいなくなった」状態になります。
本格的に学生は夏休みに入りましたが、基礎化学講座(学力を補うための特別授業)などもあるため、それなりに忙しい日々を送ります。勿論、友達と遊んで夏を満喫するのも大切なことです。特に1年生は、入学して新しいコミュニティができたわけですから、人とのつながりを深めるチャンスでもありますよね。
そして、最終学年である2年生の多くにとっては、さらに「就職活動」が加わります。本校の学生は、分析化学の基本的な技術を身に付けた希少な人材であるため、各方面からの求人があります。理系の専門学校として、技術者を社会に安定して送り出してきた賜物とも言えます。とは言え、長引く不況が、学生の就職活動に影響を与えているのも事実です。
ドラ一郎先生も書いていますが、そんな中、昨日は生命バイオ分析学科の2名の学生が内定を頂きました。その一人であるY君がレポート提出のために学校にやって来ました。
笑顔の彼とがっちり握手し、クラスメートから祝福される様子を私は眺めていました。この達成感は、間違いなくY君の自信につながることと思います。そして、粘り強く頑張った彼が然るべき評価を頂いたとも言えるのではないでしょうか。
私はよく学生にこう言っています。就職活動は、3割バッターである必要はないと。10社面接して3社から内定を貰わなくてはならないとすれば、相当これは厳しい要求でしょう。しかし、仮に9打席ノーヒットでも10打席目にヒットを打てばいい。それが就職活動です(勿論、ノーヒットの期間は息苦しくてたまりませんが......)。ただし、4打席凡退したくらいで、学生が自信を失うようなことがあってはなりません。その過程でも、彼ら成長していることを本人に伝え、折れない自信につなげるのも、私たち教員の大きな仕事なのかもしれません。
今年は暑い夏になりそうですが、それにも負けない学生の情熱が、一つでも多くの内定につながることを願います。
そして、8月5日と6日は夏の化学実験会。高校の先生方や、化学に興味を持つ高校生に実験の楽しさを少しでも伝えようとするイベントです。学生だけでなく、教職員にとっても「暑い夏」真っ只中です。
by しめじ