2010.10.13
・企業で活躍する「分析化学」
いつもの昼休みの風景、しかしいつもと少し違います。みんな今日はスーツ姿です。
実は今日は、本校の卒業生がお世話になっている企業から講師をお招きして、講演会が行われました。この講演会に出席するため、みんなスーツを着ていたのでした。
年に数回、リレー形式で行われるこの講演会は、駅伝に例えて「化学実務駅伝」と呼んでいます。今回は化学実務駅伝を始めてから通算で21回目の講演となりました。
本校で学ぶ「分析化学」が企業の現場でどのように活躍しているかを、その現場におられる方から直接、講演で伝えて頂くことで、学生たちみんなが今勉強している授業、実験が将来どのように役立つかを実感することができます。
今回は、中部地方で様々な材料の分析を行う企業から講師をお招きしました。この企業では10年前より毎年のように本校の卒業生がお世話になっており、通算で7名の卒業生が今もこの会社の主戦力としてがんばっています。さらに今年の2年生1名もすでに入社が内定しています。
講演内容は、私たちの生活を支えている様々な金属材料についての説明とその分析技術、そしてその他、環境、有機材料の分析について話して頂きました。
「金属材料」というと「鉄」をイメージしますが、実際には、ニッケルやチタンといった鉄以外の物質を混ぜることで、いろんな用途に対応した材料が作られています。それら様々な用途に合わせて作られた金属材料の成分、何がどれだけ含まれているか、をこの企業では分析しています。その具体的な方法、そしてそのために使用される様々な分析機器について、写真を示しながら丁寧に説明していただきました。
本校の卒業生の写真が随所に出てきて、学生たちはその卒業生と自分を重ね合わせながら講演を聞くことができたようです。
講演後のかりめろ先生。たくさんの卒業との写真での再会に、かなり嬉しそうです。
昨年まで本校の学生だったS君や、今年内定が決まったT君の名前がでると笑みを浮かべる学生もいました。自分たちの先輩がどんなことをしているのか、具体的に知ることができたことで、みんなそれぞれの夢に向かって授業、実験に励むモチベーションがアップしているようでした。
そして内定が決まっているT君。実際に講師の方と直接お会いし、色々とお話ができたみたいです。T君にとっても将来に向けてモチベーションがアップした一日となりました。
ここにいるみんながそれぞれの夢に向かって本校を巣立って、そしてまた今日のように現場の人間として本校に戻ってきてその経験を後輩たちに伝える、そんな日が来るのを楽しみにしています。
by あおひげ