2011.03.03
皆さん、いきなりですが、下の写真に写っているクマさんを見たことはありませんか?
スーパーやドラッグストアなどで見かけた、という方もおられるかもしれませんね。「クマの柔軟剤『ファーファ』」でおなじみのキャラクターです。
この身近な製品を生み出す現場では、実は本校の卒業生が大・大・大活躍しているんですよ!4年前に卒業した卒業生のHさん(今は結婚されてTさんになっています、おめでとう!)が、今日は本校に遊びに来てくれました。聞けば、本校のある大阪天満橋で研修があったそうで、ついでに顔を見せてくれたそうです。紙袋いっぱいに自分が手掛けた製品を詰めて、「私が作った製品です。先生に使ってほしくて」とお土産を持ってきてくれました。この卒業生を在学中に指導していた私アビーやすくろーす先生、せんぱい先生も教務室から飛び出し、再会を喜びました。(写真の真ん中が卒業生です。)
私たちが手にしているのは、彼女が手掛けた製品で、ファーファの入浴剤です。この製品は最近リニューアルされたそうですが、以前の製品では、彼女は「香り」の部分に携わっていたそうです。今回リニューアルされた新商品では、香りの部分だけではなく、なんと開発のほぼすべての過程を一人でこなしたのだとか。「私の所属している会社は小さいので、開発の全工程をほぼ一人でやらせていただけました。成分の配合によって全然性質が変わるので、いろいろ試して完成しました。先日この商品を生産している工場の製造現場を見学に行きましたが、自分が手掛けた製品が大量に生産されているのを見るのは感無量でしたね。このパッケージの見せ方なども、私の意見が入っているんですよ!」とすっかり開発者の顔で話してくれました。下の写真の石鹸も彼女がほぼ一人で開発したそうです。
この石鹸ひとつ作るのでも、何度も何度も配合を変え、作った試作品で手を洗ってみて泡立ちを評価する、それを何度も何度も繰り返してやっと完成させることができたそうです。今では多くのお店で、まさに「自分が作った」商品が並んでいる状態ですが、「それはどんな気分!?」と尋ねると、「それはもう嬉しいです。お客さんが立ち止ってその製品を手にしているのを見ると、じっと見ちゃいます。『私が作りました』のプラカードを持ってそばに行きたい気分です(笑)」と話してくれました。その気持ちは簡単に想像できる気がします。だって、その製品を作った卒業生を教えていた!という私たち教員でさえ、とっても誇らしい気分なのですから!
実は私、彼女の卒業研究の指導担当なのですが、彼女は入学のときから「世間の人に幸せを提供できる仕事がしたい。」と話しており、現在活躍している会社に内定した時には、「この会社のそばを通るたびに、とってもいい匂いが漂ってきていてクンクンしていました。私もこんな人を良い気持ちにできるものづくりがしたかったので実現できて本当にうれしいです」と言っていました。彼女が充実感に満ちた様子で仕事の話をしているのをみていると、本当に夢を叶えたんだなぁとこちらまでとっても嬉しい気持ちになりました。
帰り際、今まさに夢を叶えるべく就職活動をしている1年生とすれ違いましたので、彼女を紹介し「この製品、彼女が開発したんだよ!」と話すと、有機テクノロジー学科のI君は「本当ですか?そんなこと、本当に実現できるんですね!」と驚いた様子で話しており、先輩の活躍ぶりに勇気をもらった様子でした。今頑張っている在校生たちにもぜひ夢を叶え、充実した人生を送ってほしいですね。
Hさん、今日はとても嬉しい報告をありがとう!私たち教員も、後輩たちもあなたの活躍ぶりにとても元気をもらいました。また遊びに来てくださいね!
byアビー
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