2011.03.17
東日本大震災の発生から7日目、何ができるのかと考えながら過ごしてきた1週間であったように思います。そしてこれからも、日々できることを探しながら、今ある当り前の環境に感謝することを忘れずに過ごしていこうと感じています。
その中、本校の教職員にとって嬉しいニュースが舞い込んできました。
天満橋周辺の桜も咲きだそうかというこの時期、有機テクノロジー学科1年のTくんが就職の内定を頂きました!!!
新2年生としては、内定第1号です!
この写真は、2月に行った国内研修旅行での写真です。写真右端で腕を組んでいるのがTくんです。
内定先は、日本の誇る世界の自動車メーカーグループである技術開発を行う「発想をテクノロジーに変えていく」「世界にかかわる仕事」をしている企業「トヨタテクニカルディベロップメント(株)」です。
また、今年の1月12日、本校と、姉妹校の環境学園専門学校との合同企業紹介講座にて、貴重なお話を頂いた企業様でもあります。(その時の様子はこちら→https://www.bunseki.ac.jp/teacher_blog/2011/01/post-6443.html)
内定の話を頂いたとき、我々教員も「ついに来たか!」と、嬉しさを抑えずにはいられない感覚でしたが、内定の話をバッテン先生からの電話で聞いたTくんは、「ウォ~!」と雄叫びをあげていたそうです。
現在Tくんは自治会の副会長で、先日の卒業式後の記念パーティーでは、先輩達を送りだす後輩の一人として、パーティーの司会を務めてくれました。
また、普段からも元気で明るく、オシャレも忘れない学生です。
それもそのはず。本校に入学する際、デザイン系の道に進むかどうかを迷い、最終的には興味ある化学の道に来たという経歴の持ち主です。今の道を選んだ理由は、本校の体験入学に参加し、世の中に分析や化学を仕事として活躍できる場が想像以上に多いことを知ったからだそうです。
「デザインというやりたい道もあったけど、将来も考え、興味あるこの道に進んで本当に良かったと思っています。」と、先日の卒業記念パーティーのときにも、すくろーす先生と話をしていたと聞きました。
さらに、「学校もおもしろくて、満足しています。」と、教職員全員を泣かせるコメントも。
改めて、Tくん、おめでとう!
世界で活躍する日を楽しみにしています!
Byぽてと
どうも!突然登場の、アビーです!T君の内定は本当にうれしいこと。内定のお電話を企業様からいただいたときには、教務室内でもガッツボーズと歓声が起こりました。
実はこの内定企業様からは、こんなメッセージを頂いていました。
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トヨタテクニカルディベロップメント(株)
材料技術部 第1材料実験室 室長 安藤和広様より
「日本分析化学専門学校の卒業生には、車両の開発に欠かせないハイレベルな分析業務を任せています」
この学校の卒業生は、2年間の専門カリキュラムで習得した実践的な知識・技能を持って当社の材料分野でいかんなく力を発揮。品質・安全を重視した業務を確実に遂行してくれています。今後の材料開発では分析・解析および新規分析法の開発が特に必要。それを実現する真の「分析のプロ」を目指して日々高度な機器を使いこなし、着実に技術・技能を高めてくれるので、本当に助かっています。
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彼は、このように本校の卒業生に温かく見守って下さっている企業に内定したわけです。
実は産業界の様々な企業では、現在分析化学者に熱い視線が注がれています。社会を豊かに・安全にするために不可欠な分析化学者の卵たちに対し、求人企業より応援メッセージを頂いていますので、下にご紹介します!
(順不同)
・ロート製薬(株)様より
「化粧品から医薬品まで幅広い商品を製造している当社において、迅速かつ正確な分析業務はとても重要なスキル。この仕事の専門人材がいるからこそ、高い品質が確保され、製造から出荷までの時間短縮が可能になるのです。」
・花王(株)様より
「素材の性能や硬貨の分析研究を通して新製品づくりに携わる分析化学者は、消費者の支持を得る、人や環境にやさしい商品開発に貢献する重要な存在です。その豊富な知識と技法は、様々なトラブル回避にも大きく役立っています。」
・(株)コベルコ科研様より
「世の中に存在する多様な物質を理解し、さまざまな問題解決を図る上で、分析化学者は必要不可欠な"技術者"です。分析化学者でなければ解明できない課題も盛りだくさん。その存在価値は、今後も一層重要視されると思います。」
・(財)関西環境管理技術センター様より
「当所の基幹業務は環境に関する調査・分析であるため、技術スタッフにとって分析化学の知識・技術は必須のスキル。顧客が求めるさまざまな場面で測定分析・評価・解析などを行い、環境管理に貢献しています。」
・パナソニック電工解析センター(株)様より
「化学系社員が少ない当社内の中で、分析化学者は商品設計や開発、品質管理、営業支援など様々なステージにおいて信頼性の高い、有益な情報提供ができる貴重な存在です。」
(ちなみに、本校卒業生がHPで紹介されています!ぜひこちらをご覧ください。女性の方です。)
・東洋サクセス(株)様より
「金属のリサイクル事業を推進する当社では、スクラップ品などに含まれる微量の貴金属を見逃さず、その適正な評価を行うために分析化学者である専門スタッフが大活躍。金属の持つ無限の可能性を日夜追い求めています。」
・日本ケミカルリサーチ(株)様より
「医薬品の研究・開発・製造過程における品質確保のためには、原薬や製剤の規格の設定、試験方法の確立が必須です。これらの業務に携わる分析化学者は、医薬品業界にとってなくてはならない存在と言えます。」
・(株)DNPファシリティサービス様より
「製造の品質改善はもちろん、営業の受注支援や製造工程改善など、メーカーのさまざまな業務を蔭から支えているのが分析化学者です。特許への対応など会社の利益を守る仕事も含めて、なくてはならない存在です。」
いかがですか?こんなに求められ、重要さが叫ばれる分析化学者という職業ですが、残念ながらその社会的認知度はまだ低く、日本の未来を担う高校生を始めとした若者達が、漠然と化学者を目指そうという思いを持ちながらも、その社会的存在意義や、やりがいについて気付かれにくい、というのが現状です。
しかし、今日のT君のように、社会を「ああしたい」「こうしたい」という夢を持った学生たちが、本校で一歩ずつ成長し、そしてここでも何度かご紹介している本校の卒業生のようにイキイキと、そして精一杯社会で活躍するために羽ばたいていきます。
企業に求められ、夢を実現する内定は、私たち教員にとって何よりもうれしいことです。これからもこのブログで、夢を実現したピカピカの学生の笑顔と一緒にご報告してきますので楽しみにしておいてくださいね。
byアビー