2011.10.15
本日は、毎週、土曜日・日曜日に定員20名の少人数制で開講している化学分析コースの様子をお伝えします。年間授業時間の1/3は実験の化学分析コースですが、今週は本当に珍しく、土曜日・日曜日共に5時間続けての授業が行われる日でした。
お昼から3時間続けて実験をする方がしんどいんじゃないかと思われる人もおられますが、みんな実験は大好きですので、実験が長いのはあまり苦にならず、かえってじっとしている方が大変です、という学生もいるぐらいです。
そんな5時間連続授業の後の教室の様子を見に行ってみると、まだノートを開いて勉強をしている学生がいます。何の勉強をしているのか覗いてみると、どうやら今月末にある臭気判定士の資格試験の勉強をしているようです。化学分析コースの学生は、フリーターの人でもない限り平日の臭気判定士の資格講座は受講できないため、平日担当のスクロース先生にお願いして資格講座で使っているノートを見せてもらって、それで勉強していたのです。
頑張っているなぁ、と思いながら様子を見ていると私に来たことに気づいたOさんが「先生、ここの問題の解き方が分からないんですけど」と質問をしてきました。臭気判定士の問題の中の統計に関する問題についての質問でした。統計工学の授業でも最近扱った単元に関する問題でしたが、臭気判定士の統計の問題は少しクセがあり、教科書を見ただけではなかなか解けない問題が多いのです。でも統計に関する問題は私も例年たくさん見ていますので、解き方を説明してみると、横でOさんを見ていたN君やB君など興味が出てきたようで「じゃぁ、そこの答えはこうなるんですか」と質問者のOさんよりも食いついてきました。少し出題内容を変えて分かるか聞いてみたところ、その問題を見ていた全員がすぐにピンときたようで、理解はもうばっちりのようです。
授業で聞いたことを資格の勉強に応用してみる、クラスメイトがした質問について自分も考えてみる、そんな相乗効果でみんなの理解がどんどん深まって、3月には立派な分析化学者として本校を卒業していった欲しいなぁ、と感じた一日でした。
by ドラ一郎