せんせのブログ

最終チェック! 定性分析実技試験に向けて!!

2012.01.21

週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。このコースは定員20名の少人数制で、全国各地から社会人や大学生が、転職や再就職、難関国家資格の取得、技術職へのキャリアアップや現職でのスキルアップ等を目的として通学しています。

化学分析コースは、平日の学科・コースとは異なり、2月末まで授業・実験がありますが、今年度の締めくくりの時期を迎えていることに違いはありません。1年生は今日、来週から実施される定性分析実験 実技試験の直前対策実験に取り組みました。定性分析は、調べようとする溶液の中に何が含まれているのかを確かめる分析手法で、分析対象は金属イオンです。

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この定性分析は、化学分析技能士(国家資格)の国家試験でも実技試験が実施されます。化学分析技能士は受験資格として通常は2年間の実務経験が必要ですが、本校で学ぶ2年間が実務経験と同等と見なされ、卒業した年度から本校の卒業生は受験することができます。ただ、化学分析コースの学生は社会人が多くを占めていますので、既に受験資格を有している学生もいます。その学生にとっては、今年の夏季に実施される化学分析技能士の国家試験対策にもなるため、国家試験と同様に2時間という短い時間のなかで、器具の準備や金属イオンの確認、解答用紙への記入、後片づけの全てを終了しなければならない条件を設定しています。

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今日は、2時間の時間制限のみ実技試験本番と同じ条件として、テキスト等の参照は認めていましたので、学生それぞれがどのように分析を進めるかを綿密にフローチャート化して、それを1つずつ確認しながら操作を行っていました。このようなフローチャートを作成できるようになっていることにも驚かされました。

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開始から2時間後、森木先生から正解の発表があり、全体的にミスをしやすい操作とその対策や操作途中の観察や判断のポイントなどについて解説があり、それを踏まえた上で、それぞれが行った操作の振り返りと質疑応答の時間をとりました。

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T君からは、『定性分析実験が始まった夏と比較して、どの金属イオンが含まれているのか、その可能性の見通しを立てて操作を進めることができるようになりました。今日の操作を振り返っても、どの部分に問題があったのかを具体的に検証できるようになっています。今日は5種類の金属イオンのうち、4種類までは確認することができたので、最後の詰めをしっかりと行って来週からの実技試験に臨みます。また、化学分析技能士の国家試験も、実技試験を行うこの学校の実験室が試験会場となりますので、国家試験の本番だと思って受験します』とのこと。

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来週からの実技試験は、テキストなどの参照や質問、周囲と相談することもできません。良い結果が出せるように、しっかりと復習をして臨んでくださいね!

by あずみ