せんせのブログ

繋がる想い~道頓堀川水質調査~

2012.02.08

学生は、今日も引き続き「第31回 道頓堀川水質調査」のサンプリングため、元気に活動中です。

 この調査は、学生主体で活動している環境委員会が継続して行っているものです。道頓堀川とは、阪神が優勝するときにファンが飛び込むことで有名にもなった大阪を代表する川の1つです。この川の水は、本当に綺麗なのか、又は汚れているのかを自分達の培った技術で分析し、客観的なデータとして年4回発表しています。(これまでの結果はhttps://www.bunseki.ac.jp/dotonbori.htmlをご覧ください。)

 今日は、実際にサンプリングへ行き、分析を開始するとても大切な日です。全体としては、大きく2つのグループに分かれてスタートします。1つはサンプリングへ行くグループ、もう1つは実験室でサンプル受け入れ準備を整えるグループです。

 サンプリング部隊は、9時頃に現地3カ所から川の水を採取します。下の写真がその様子です。実際に橋の上からバケツやサンプリング専用の容器を用いて川の水を採取します。
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 今日は、とても寒い中でのサンプリングで大変でしたが、1年生や2年生にとっては、寒いと言ってはいられない理由がありました。それは、今日のサンプリングが2年生にとって学生生活最後のサンプリングであり、1年生にとっても先輩から技術を学ぶ最後の機会となるからです。
 
 資源分析化学科2年生のTくんは、「今日は、極力実験に手を出さず、見守る体制でいきます。」と、また1年生で資源分析化学科のIさんは、「これで最後なので、しっかりと覚えます!」と、それぞれの意気込みを語ってくれました。
 このように、「後輩へしっかりと技術を伝えたい。」という想いと、「先輩の技術を確実に学び取る!」という2つの想いがぶつかり合って、寒い中でも熱気を感じるサンプリングとなりました。

 その想いと共に取られた貴重なサンプルは、大切に実験室へと持ち込まれました。サンプリング地点から実験室にサンプルが持ち込まれたときの写真です。
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 上の写真で左側の資源分析化学科1年生のMくんは、「重かったですけど、大切なサンプルなので、大切に持ち帰りました。」と話してくれました。
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 また、上の写真で同じく1年生のWくんも、「毎回、サンプリングには行っていますが、今回は寒かったです。でも、この水質分析は将来自分のなりたい仕事の内容でもあるので、勉強になっています。また、先輩とも仲良くなり、就職活動のアドバイスももらえるので、参加して良かったと思っています。」と、この活動を通していろいろと先輩から後輩へ引き継がれていることが分かりました。何はともあれ、寒い中、本当にご苦労様でした。

 さて、持ち帰られたサンプルは、先に受け入れ準備を整えていたグループによって、すぐに処理されていきます。また、サンプリング部隊も加わるので、実験室も一気に活気づき、慌ただしくなります。その中でも2年生は、1年生に対して冷静に分析のポイントを、実演しながら教えていました。
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 下の写真の3人は、有機テクノロジー学科の1年生ですが、この調査に参加したのは2回目ということで、慣れた様子で実験を進めていました。
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 また、同じく下の写真右端の1年生Oくんは、今回が初めての参加ということでしたが、写真中央の2年生で有機テクノロジー学科のYくんから熱血指導を受けながら、実験を行っていました。その結果、「誤差も少なく、いい結果を出すことができました!」と、この後に教えてくれました。
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 さらに、この写真は、左から医療からだ高度分析学科2年生のKさん、生命バイオ分析学科2年生のTさん、同学科1年生のSさんです。
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 大腸菌測定を中心となって進めていた2年生のTさんは、1年生のSさんに「次期の私のポジションは、あなたよ!」と、バトンを引き継いだようです。Tさんは、この水質調査が大好きで、これまでの記録をしっかりとノートに取っています。これは、いずれ自分達が後輩へ引き継ぐ時が来ることを想定し、その時に後輩が困ることのないようにという想いで作られたノートです。この想いになったのも、Tさんが1年生の時、先輩から同じように引き継がれたことが切っ掛けだったようです。道頓堀川水質調査に関わったこれまでの卒業生の人、このブログを見て安心して下さい。皆さんの想いは、今年もしっかりと引き継がれています。

 最後に、COD測定を担当していた資源分析化学科の2年生Kくんが、同じグループで実験していた1年生に「後は、任したぞ!」と話をしていました。
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 この後、ボソッと「これで終わりかと思うと、何か寂しいですね。」と、埃が入ったのか、涙なのかは分かりませんが、少し目を赤くして話していたのが印象的でした。Kくんの想いは後輩にきっと届いていると思います。
 この水質調査は、明日以降も続きます。またここで報告されることと思いますので、楽しみにお待ちください。

By ぽてと