せんせのブログ

道頓堀川水質調査も今年度最終日

2012.02.13

2/7(火)から始まった第31回 道頓堀川水質調査も本日、最終日を迎えました。この道頓堀川水質調査は、学生主体で行っているものです。
本日は、汚れ具合の指標であるBODの測定が行われました。
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↑サンプル瓶をもつ1年・資源分析化学科のOくん

ちなみに、BODとは生物化学的酸素要求量と言い、水中に含まれている汚れ(有機物)を微生物が分解する時に必要とする酸素の量(酸素消費量)を表しており、この水中の酸素量を測ることでBODを求めることができます。

水中の酸素量は「酸化還元滴定」という滴定操作で求めます。1年生は滴定操作を基礎化学実験や定量分析実験ですでに学んでおり、「ビュレット」というガラス器具を用いてスムーズに操作を行っていました。入学当初はぎこちない手つきでビュレットのコックを回して緊張気味だった1年生も、今では慣れた手つきで自信を持って操作を行うことができるようになっています。
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↑滴定の様子(1年・資源分析化学科Wくん)

1年・有機テクノロジー学科のNくんは、「定量分析実験の酸化還元滴定の実験で、今回と同じような実験をしたので特に問題なく操作することができました。この酸化還元滴定の難しいところは色の微妙な変化を見極めることにあります。定量分析実験ではその微妙な色の変化を判断することができなかった為、誤差として結果に出てしまいました。その時の反省が今回の道頓堀川水質調査で活かされています。」と語ってくれました。
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↑左側のフラスコの溶液は、若干ですが色が付いています。1年経つとこの色の違いが分かるようになるのです。

その話をしている時に、2年・有機テクノロジー学科のYくんが「2年生になると、ビュレットを使う実験をする機会がほとんどありませんでした。この道頓堀川水質調査は、そのビュレットの使い方を覚えておくのにいい機会になるので、2年生になってからも道頓堀川水質調査に参加することをお薦めします。」と言っていました。
このように、道頓堀川水質調査は、先輩・後輩の情報交換の場ともなっているのです。

実験終了後、この1年間、道頓堀川水質調査を引っ張ってきた2年生の3名から、1年生に向けてメッセージがありました。

2年・資源分析化学科Tくん
「道頓堀川水質調査を通じて、色々な人と関わることができました。そして後輩指導や先生方との時間の調整など、社会に出たときに役に立つ経験をすることができました。皆さんが2年生なった時に、もし先頭に立つ機会があれば同じことを感じると思います。是非、皆さんも引っ張る役目を担ってほしいと思います。」
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↑2年・資源分析化学科Tくん


2年・資源分析化学科Kくん
「もちろんのことですが、実験をする前は手順を頭に入れてください。僕は、実験の手順を完全に頭に入れずに2年生を迎えてしまったので、後輩に実験方法を教えることができませんでした。それが、僕の反省すべきところです。来年は名古屋に就職するので、また何かの機会があったら道頓堀川水質調査に参加したいと思います。」
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↑2年・資源分析化学科Kくん


2年・生命バイオ分析学科のTさん
「この道頓堀川水質調査は、他の学科の人たちと実験ができる唯一の機会でした。特に2年生になると学科ごとの実験となるので、1年生のように他の学科の人と実験することが少なくなります。私は、この道頓堀川水質調査に関わることができて本当に幸せでした。もっと皆さんと一緒に道頓堀川水質調査に関わっていたかったです。本当にこれまでありがとうございました。」

道頓堀川水質調査を終え、参加した皆が良い経験ができたと語っていました。是非、次のステップに進んだ時に今回の経験を活かしてほしいと思います。彼らの今後の活躍に期待します。

さて、これで平成23年度の4回目(通算で第31回目)の道頓堀川水質調査も終了となります。今回の調査結果と、平成23年度全体の調査結果は、本校のホームページで順次更新していく予定です。学生たちのコツコツと積み重ねてきた結果についても是非ご覧下さい。

また、明日から1年生は2泊3日の国内研修旅行が始まります。そちらの様子はこのブログで紹介されると思いますので、お楽しみに。

by クロス