2012.06.09
毎週土曜日・日曜日に、分析化学の技術や知識を習得したいと考えている
社会人やWスクールの学生を対象に開講している化学分析コースが今日も
開講されています。
平日コースはある決まった3日間または4日間で定期試験が実施されますが、
化学分析コースでは授業の回数で試験日が決まります。2年生は5月末から
試験が始まりましたが、1年生は今週から試験が始まりました。今日はまず
1科目。「環境化学」の試験が行われました。初めての試験に、どの学生も
真剣に取り組んでいる様子でした。
放課後、教室を除いてみると数名の学生が残って勉強をしています。話しを
聞いてみると「明日の試験対策で、みんなで勉強しています」とのこと。
こういう様子を見ていると、30歳前後の化学分析コースの学生も、20歳前後の
平日の学生も同じだなぁと感じました。
明日以降の試験も頑張って下さいね!
今週の木曜日から本校では国家資格の団体講習の申し込み受付を開始しています。
その資格とは有機溶剤作業主任者、特定化学物質および四アルキル鉛作業主任者、
酸素欠乏硫化水素危険作業主任者の3つです。いずれも労働環境の安全を守る
ために必要な資格で、各都道府県でも頻繁に講習が行われていますが、受付が
開始されるとどこもすぐに定員いっぱいになると言われている資格です。
本校では、例年多くの学生が受講を希望しているため、主催団体のご配慮もあり、
本校の学生のためだけに受講日を設けていただくことができており、また受講
希望者は一括して学校で申し込むことができるというメリットがあります。
本校学生も資格を取って将来仕事に役立てたい、または資格取得にたくさん
チャレンジしてきたことを就職活動の時にもPRしたい、学校で習う以外の
化学の知識を身に付けたい、と色んな思いでこの資格を申し込みチャレンジ
しています。
化学分析コースの学生も、自分のスキルアップ、キャリアアップのために
これらの資格を取得したいと考え、受講を申し込んでいました。
さすがに平日に仕事を持っている学生達ですので、すべての講習(のべ7日間)を
受講するのは難しく、1つ2つと各自で確保できる時間に応じて受講申し込みを
していました。
先日、昨年の3月に本校を卒業したS君と偶然帰りの電車で一緒になったときに、
S君から最近の仕事のことを聞いた話しを学生達に伝えたことも、受講する
モチベーションに繋がったのかも知れません。次にそのS君のエピソードを紹介しましょう。
上述のS君は他の学生と違って分析化学者として就職したのではなく、分析化学者を
支援する分析機器メーカーの関連子会社に就職しています。現在は、ガスクロのプロ
フェッショナルになっていて、本校でも昨年度ガスクロマトグラフ等の分析装置を新規購入したときに
S君には機器の据え付けおよび使用法のレクチャーをしてもらった程です。
その企業でISOを取得することになったとき、有機溶剤作業主任者の有資格者が
必要となり、彼が抜擢されたのです。会社では「誰か講習受けに行かさないといけない」と
考えていたところ、S君が学生時代にすでに取得していることを申し出て、それならばと
その仕事を任されることになったようです。
就職活動の時に、直接その資格が必要で採用されたわけではありませんでしたが、入社後に
会社でその資格が必要とされたときにすぐに必要に応えることができたのは、学生時代に
資格取得を頑張っていたからですね。S君の今後の活躍に期待したいと思います。
by ドラ一郎