2012.07.27
今日は4年生の卒業研究の担当日でした。
4年生は先日のブログで前期の卒業研究の発表会が終了し、
月末に控えた論文提出に向けて、その作成に取り組んでいました。
そんな中、実験室に4年生のY君の姿が。。。
「なにしてるの?」と尋ねると、
「前期に自然界から見つけた有用な微生物を、後期の卒業研究でも引き続き使うため、
その微生物の管理をしているんです。」とのことでした。
彼は染料工場などから出る排水処理を、化学薬品ではなく、微生物の分解能力を使って
処理を行うことで、環境負荷を減らせないか?という研究を行っています。
目的とする染料を分解する微生物を自然界から見つけ出すことは、
なかなか容易にはいかないことなので、見つけた微生物は大変貴重なのです。
後期も安心して研究ができるように、その微生物を見つめる目は、
何だか子を思う親のような表情になっていました(笑)。
残念ながら他に実験をしている4年生がいなかったので、
他の実験室に移動して、実験をしている学生の様子を見に行きました。
まずは実験室に入ってすぐにある薬品庫の中を、かぶりつきで覗いている学生を発見!
有機テクノロジー学科2年生のY君でした。
私が「なにしてんのーん?」と声をかけると・・・
Y君「いやぁ、こんなところに住みたいなぁって眺めてるんです。」
私「えっ?なんでなんで?」
Y君「だって、薬品がいっぱいあって、メッチャ楽しそうじゃないですかぁ!!」
私「・・・。お気持ちはお察ししますが、残念ながらそんなワンルームマンションはありません。。」
いや、うちの学生が実験好きというのは前々から分かっていましたが、
こういう発想を持っている強者に遭ったのは初めてで、度肝を抜かれました。。。(笑)
そんな実験が根っから好きな学生たちが実験しているところに今度はお邪魔しました。
今日は、「ルミノールの合成」を行っていました。
ルミノールは、ある条件で「化学発光」つまり、ピカーッと光る物質で、
お祭で見かける光る腕輪に使われていたり、
血液に触れると光る性質を利用して犯罪捜査にも使われている物質です。
そんな物質を自分たちで合成してしまおうという実験。
午前中に合成したルミノールが、本当にうまく合成されたかどうかを
確認するため、溶液を混ぜた瞬間「うわぁ!!」という声が上がりました。
自分達で合成したルミノールが見事光ったのです。
実は、全員が成功したわけではなく、残念ながら光らなかったグループもあったので、
成功したグループの学生は、相当嬉しかったらしく、なぜか一本締めをしていました。
「合成がうまくできず、少ししかルミノールができなかったのですが、
少ない量でもうまく光って感動しました!!」というSさんのコメントを受け、
Y君は、「僕はちゃんと光ると思ってましたよ。班のメンバーで協力して合成した
んですから!!」という強気のコメント。(笑)
2年生は後期から卒業研究が始まります。
班のメンバーで協力することがある意味一番重要になってきます。
1年半で身に付けた知識と技術の集大成を思いっきり卒業研究でぶつけてくださいね。
byすくろーす