2012.10.02
今日、私が実験室を回っていると、目に入ってきたのはキレイな色とりどりの溶液たち。
これらは鉄の溶液であり、その濃度を1年生が測定しているところでした。
1年生が取り組んでいたのは、この後期から始まった機器分析化学実験という実験です。
本校で学ぶ「分析化学」は、自分の手で分析する「手分析」だけではなく、
分析機器を用いて分析する「機器分析」も含まれます。
近年では、機器分析は企業の現場では主流になってきており外すことのできない重要な技術です。
本校には、数多くの分析機器があり、企業で求められる機器分析の技術をしっかりと習得していきます。
(本校にある分析機器についてはこちらで一部ご紹介しています。)
下の写真は1年生命バイオ分析学科のUさん。
横にある分析機器「ガスクロマトグラフ」に、
心なしか親しげな目線を送っているなと感じましたが、それもそのはず。
この機器を操作するのは今日が初めてでしたが、
先日の企業見学会で、見学先の企業で使われているのを目の当たりにしていたのでした。
プロの分析化学者が使っているものと同じ種類の機器を、今日は自分自身の手で使用したわけですが、
その感想は、というと、
「始めは物怖じしてしまいましたが、使ってみると、『意外と自分でも使えた!』という感じです。他の機器もいろいろ使ってみたくなりました。」
と話してくれました。
彼女が今日使った「ガスクロマトグラフ」という機器ですが、
企業では食品や香料、農薬、そして大気などに含まれる物質を調べる時に使用されています。
この機器分析化学実験では、本校にあるたくさんの分析機器を順番に履修していきます。
入学するまでに分析機器を使ったことがある学生はほとんどいませんから、
皆始めは「本当に使えるかなぁ」から始まりますが、
「使えた!」の喜びと満足感を積み重ね、化学者としての自信を付けていくことになります。
彼ら1年生の化学者としてのスキルは今まさに急成長中。今後の活躍に、みなさんもご注目ください!
byアビー