2012.10.20
週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に
2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。
このコースは定員20名の少人数制で、技術職への転職や再就職、現職におけるスキルアップや、
国家資格の取得、事業の拡大等を目的とした社会人や大学生が、全国各地から通学しています。
先週は珍しく座学のみでしたので、化学分析コースの学生にとっては
久しぶりの実験日となりました。1年生は定性分析実験を行いました。
定性分析は、調べようとする溶液中に何が含まれているのかを調べる
分析手法です。今、学生が習得しているのは金属イオンの定性分析。
化学反応を利用して、20種類以上の金属イオンを性質の似た6つの
グループに分離し、そのグループの中でさらに分離を行い、最終的に
含まれていた金属を特定していきます。今日は、6つのグループ内で
最もカラフルな化学反応を見ることができる3番目のグループです。
ここまでの実験で、基本的なスキルなどは身に付いてきていますので、
それぞれの学生が講義で習得した理論を、観察を通して確認しながら
進めていました。実験中Kさん(下の写真右側)に話しを聞くと・・・
『講義では、沈殿や確認反応の色について、単に「赤色」などと聞くだけですが
実際に実験をしてみると、可愛らしい赤色もあれば、くすんだ赤色もあるので
自分の力で定性分析を進めるためには、やはり経験が必要だと強く感じました。』
この定性分析実験は、化学分析技能士の実技試験科目の一つです。一つひとつの操作を
繰り返して練習し、しっかりと観察することを通して、自身のスキルにしてくださいね!
化学分析コースの学生が実験に取り組んでいる頃、それとは別に本校では言語力検定が実施
されました。この検定は、国語の教科のみならず、本校でメインとなる化学やバイオ、他の
教科でも基本となる「言語力」の涵養を目的として実施されています。「言語力」を具体化
すると、読む力・書く力・考える力・伝える力であり、読解力に留まらず、情報収集および
情報解析力や、ひいてはコミュニケーション力も含みます。
本校では、文章作成の指導にも力を入れています。その1つとして、実験レポートの作成や
就職活動に必要とされる文章作成力を養うための「e-ラーニング」という学習システムを
取り入れています(詳しくはこちらをご覧下さい)。
携帯電話やPCを利用した学習システムですので、好きな時間に学習できることも特徴です。
e-ラーニングでの学習の結果、またはその途中経過として言語能力を測り、学生も自身の
言語力を客観的に知ることを目的として、本校では「言語力検定」の受験を勧めています。
今回受験した学生(生命バイオ分析学科1年生のYさん・Sさん)について、
せんぱい先生より、伺った話しを紹介します。
『この2名の学生は、分析化学を学び、働く上でも文章を読み書きすることは
重要であると考え受験したようです。e-ラーニングの学習効果もあって、
全てに解答することができたようですが、何よりも受験して楽しかったとの
ことでした。知らない言葉や、文章を知ることにワクワクするみたいです。
ここからは、私(せんぱい先生)の予想ですが、そのワクワクは彼女たちに
とって、普段の実験でも同じワクワクを感じているのだと思います。』
2名の学生から直接聞いた話しではないのですが、そのワクワクを持ち続けて欲しいですね。
それが継続すれば、近い将来大きな力になっていると思いますよ!!
by あずみ