せんせのブログ

基礎の学習と応用への挑戦、そして社会人として!

2013.07.05

実験技術の修得

今日は1年生の資源分析化学科と有機テクノロジー学科の学生が基礎化学実験を行いました。
基礎化学実験では、実験の名前のとおり、化学実験で必要となる実験操作や器具の扱い方など
を修得します。
基礎化学実験はいくつかのテーマに分かれて実験を行います。
その1つであるアセチルサリチル酸(解熱や鎮痛成分があり、これら医薬品の成分書きに
記載されていますのでご覧下さい)の合成実験と成分量測定を行っていました。
マカロン先生の指導のもと、明るく、楽しそうに実験を進めていました。
f:id:bunseki:20130706074334j:image
f:id:bunseki:20130706074322j:image

1年生で学んだ技術と知識が2年生の実験に応用されます。
その様子は次をご覧下さい。

実験の応用

2年生の有機テクノロジー学科の学生は機能性有機工学実験で熱応答性接着剤の触媒開発という
テーマの実験を行いました。
f:id:bunseki:20130706074330j:image
↑Sさん(長野県出身)が手に持っている試験管の底にあるのが、熱応答性接着剤です。
この実験では、今週月曜日に自分達が分離・精製した接着剤が固まる温度の測定と
構造の解析をしました。

f:id:bunseki:20130706074338j:image
f:id:bunseki:20130706074326j:image
1年次の後期で学んだ機器分析化学実験の中でも赤外分光光度計(FT-IR)と熱分析装置(DSC)
を使用して分析しました。

f:id:bunseki:20130706074342j:image
f:id:bunseki:20130706074346j:image
↑機器分析で得られたデータを見ながら、班員同士ディスカッションしている様子です。
2年次前期の実験で得た考察力が後期から始まる卒業研究で活かされます。

応用力を実社会で活用

今年、3月に有機テクノロジー学科を卒業したHさんが学校に来てくれました。
f:id:bunseki:20130706074350j:image
現在、Hさんは工業用接着剤の品質管理をしています。
Hさんは品質管理において、毎日、開発部署の人が作った素材が設計通りの性能を示すかどうかを
チェックする仕事をしているそうです。
入社して約4ヶ月目ですが、今では品質管理を一人で任されており、日々の仕事にやりがいがある
と言っていました。
その品質管理では、2年生時の前期の機能性有機工学実験の実験テーマの1つであった
「発泡プラスチックの開発」で修得した技術を使用しているそうです。
2年生の時には、面白い、楽しいと思って実験してきたことが、就職してから役に立っていると聞き、
当時、担当した私としても喜ばしい限りでした。
また、Hさんは卒業研究、就職指導の両方において私(バッテン)を担当として選び、日々、
相談や連絡に来ていました。
楽しいばかりの内容では無かったと思いますが、その時に乗り越えた壁が今の仕事で
とても役立っていると言ってくれました。

化学実験技能検定の合格

5月に受験した化学実験技能検定の結果が到着し、本日のCT(コミュニケーションタイム、
朝の点呼と各種連絡事項を担任から行う時間です)で合格者の表彰を行いました。
化学実験技能検定の受験日のブログはこちらをご覧下さい。→https://www.bunseki.ac.jp/teacher_blog/2013/06/post-7546.html

f:id:bunseki:20130706074517j:image
今日、合格書を手にした有機テクノロジー学科2年生のMくんは、
「これはまだまだ第一歩であり、卒業までに履歴書の資格欄を全て埋められるように頑張ります」
と言っていました。

今日は、基礎の実験技術の修得から応用、そして企業での活躍を紹介しました。

by バッテン