2013.07.09
本校では、実験中心のカリキュラムが組まれています。
1年生で学んだ実験の技術を基に、2年生では学科ごとの
専門的な実験を行い、分析化学者になるためにさらなる
技術を向上させています。
生命バイオ分析学科と医療からだ高度分析学科では、
バイオに関する専門的な実験を行います。
多くのバイオ実験では、微生物が取り扱われています。
その中でも大腸菌は私たちの生活にも密接に関係して
います。例えば、大腸菌を利用してバイオ燃料を作製
したり、水道水や食品の汚染、海水浴場などの汚れの
程度の指標として利用されています。
本日行われたバイオ化学実験では、この大腸菌が増える
様子を分光光度計という分析装置を使って調べていました。
卒業研究で周りを引っ張って真面目に取り込んでいる
生命バイオ分析学科2年生のK君が、慣れた手つきで
大腸菌の溶液を調整していました。1年生で身につけた
実験技術は、専門的な実験に生かされています。
大腸菌が入った溶液の濁り具合から大腸菌の数を調べ
ようとしても、見た目の濁り具合では大腸菌の数は
よくわかりません。そこで分光光度計を使うと、光の
透過度から濁り度を算出し、大腸菌の数を調べることが
できます。
高校は電気科で、電気や電子について学んできた
生命バイオ分析学科2年生のN君ですが、昔、病院に
行った時に医薬品に興味を持ち、将来は医薬品の研究
開発や品質管理をする仕事に就きたいと考え、化学を
学ぶために本校に入学しました。最初は大腸菌の測定に
戸惑っていましたが、繰り返し実験を行うことで、技術を
磨き、班員のお手本になるまで成長していました。
実験の感想を聞いてみると、
「大腸菌が入った三角フラスコを見比べても、見た目は
ほとんど変わらないのに、分析装置で調べたら違いが
数値で出た」と、感心していました。
このようにして学んだバイオの技術や知識は、医療・
エネルギー・環境・食品などバイオ系の企業でなくては
ならないものです。技術や知識が身につくように、
われわれ教員も指導していきます!
by アクア