せんせのブログ

重ねる伝統と信頼!「第14回授業で使える化学実験会」

2013.08.08

本校のある大阪天満橋は今日も猛暑となりましたが、
昨日の予告の通り、本校では年に一度の暑ーいイベントが開催されました。
「第14回授業で使える化学実験会」です。

※本校にとって(私アビーにとっても!)とても大切な、思い入れのあるイベントですので、
 今日のブログはちょこっと長くなることをご了承くださいませ(^^;)


この実験会は、高校の理科科目ご担当の先生を対象としたものであり、
過去13年に渡って毎年開催していましたが、毎年大変ご好評をいただいており、
本日も、定員50名のところを60名まで拡大させていだくまでの
お申し込みをいただくことができました。
それでもキャンセル待ちが毎年出てしまう、という、
大変ありがたいくらい人気のイベントなのです。

参加者である先生方は、普段高校の化学教育の現場で生徒の指導に携わっておられるわけですが、
その授業・実験の参考となる、まさに本実験会のタイトルにある
『授業で使える』情報収集のために参加されます。
高校と専門学校という立場こそ違えど、同じ化学教育に携わる立場として、
本校もそうした先生方の熱意に少しでもお役に立てればと、
約半年前より全教職員で準備を進めてきました。

そしていよいよ迎えた今日の実験会!

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参加者の約半分がリピーターということもあり、
受付でも、「お久しぶりです。」「今年もお世話になります。」と
お声かけくださる先生も多くおられました。
私達教職員も、毎年このイベントを通して先生方と再会できることが
とても楽しみな1日でもあります。

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続々と参加者がお集まり下さり、いよいよ開始です!

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そして実験室に移動いただき、メインイベントの化学実験のスタートです。
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今日は、[酵素][酸化還元][無機化学][有機化学]など様々な単元ごとに、
5つの実験をご用意しました。
それぞれの実験について、参加者の感想とともに簡単にご紹介しましょう。

★「茶碗蒸しができない!?マイタケの秘めたパワー」

⇒普段、皆さんは茶碗蒸しを作るとき、キノコは何を入れますか?
シイタケ!という方が多いのではないかと思いますが、実はこれ、
マイタケにすると失敗してしまうことが多いのをご存知ですか?
生のマイタケを入れると卵が固まらなくなってしまうのですが、
液晶、というとテレビでは「どうしてもマイタケ入り茶碗蒸しが食べたい!!」というときには
どうしたらいいのか?ということを先生達に実験していただきました。

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この実験は、まさにマイタケ入りの茶碗蒸しを作る、というものですので
材料はすべて食べられます。かつ、料理という身近な素材ということで、
先生方からは「生徒たちの理解を促しやすい」「生徒たちが必死で操作しそう(笑)」
と大変ご好評いただくことができました。
中には、「普段の料理で失敗を繰り返していた原因が分かりました!」という、
先生自身の実生活に活かせそうだというご感想もいただきました。
実は、料理の中には化学がいっぱい!ですから、実験上手は料理上手だったりするんですよ!
そんな、「授業で使える」だけではなく、「生活に役立つ」実験でした(^^)

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★「ニュートンもびっくり!流体の不思議」

⇒以前もご好評いただいた「ダイラタンシー」と併せて
「チキソトロピー」という現象を観察いただいたこの実験。
様々な試薬に交じって、シレッとケチャップやマヨネーズが実験台に並んでいます(笑)。

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「ダイラタンシー」とか「チキソトロピー」とか聞くと難しそうですが、
実は身近であることを実感いただけたようです。
  
先生方も夢中で触っておられた大好評のダイラタンシーの動画を
下にアップしておきます(笑)
皆さんも実験している気分になってください!

D


★「手作り液晶温度計」
 ⇒液晶、というとテレビやPCのモニターに使われるものですので、
  簡単には作れない・・と思いきや、
  実は身近な食品にも含まれている添加物と同じ成分でできちゃうんです。
  その意外さに先生もびっくりしておられました。

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  虹色に光るこの物質・・・きれいなだけではなく、圧力や温度によって
  色がくるくる変わる特徴があります。
  作っていただいたものはお土産にお持ち帰りいただいのですが、
  実験後もずっと触っておられる方が結構多くいらっしゃいました(笑)。


★「ガラス玉で、いろイロ色」

⇒ガラス細工を楽しみながら、金属の性質を理解いただけたこの実験。
まずは出来上がった色とりどりのガラス玉を見て、
先生方も「キレイ~」とウットリ。

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「文句なしに楽しい!」「時間があっという間に過ぎました」などと
童心にかえられた先生が多かったようです。


★「化学反応は、突然に!」

 ⇒「ラブストーリーは、突然に」から引用したタイトルですね(笑)。
でも、恋心と同じくらい(!?)、本当にドキドキする変化が現れる実験なんです!
透明の液体が、ある一定時間が過ぎると、一気に濃い紫色に!
参加者の先生方も、数秒後に計ったようにいきなり現れる変化に「おお~」と
いい反応をされていました。
  
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あまりに突然の反応すぎて、「生徒がよそ見をしている間に終わってしまうかも?
でも、大盛り上がりは間違いなしです。」という声を多くいただくことができました。



そして、実験の後は、『化学教育情報交換会』です。
これは、理科の授業で生徒の理解を深めたり、興味を持たせるためのツールやアイデア、
成功例について各学校で取り組みを共有し、各学校の先生方の
今後の授業に生かせればという趣旨で実施しました。

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先生方からは様々な教材が披露され、
思いがけないアイデア満載の教材の数々に、お互いに興味津々のご様子で
意見を交わし合っておられました。

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交わされた情報そのものが今後の授業の参考になった、というご意見の他にも、
「他の先生方も試行錯誤しながら頑張っておられるんだなということが分かり
 自分も頑張らなきゃと思うことができました。」
「なかなか他校の先生と交流できる機会がないので、とても嬉しかった。」
などと、先生たちの今後のモチベーション向上に向けてお役にたてた時間だったようです。

そして「授業で使える化学実験会」のラストは、
この化学教育情報交換会の各班発表会でした。

発表会が終了し閉会した後も、各先生が持ち込んだ教材やプリントに長蛇の列です。
閉会後のこの交流会は、流れ解散での終了予定でしたが、
予定の時間を大きく超えるまでの大盛況でした。
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このご様子からも、参加者の先生方がいかに「授業で使える」ネタ探しに
熱心な姿勢をお持ちかということが実感されました。

今年もご参加くださった先生方皆様に感謝!

冒頭でも申し上げたように、本実験会は毎年実施されており、
今年度で第14回となりました。
(実はこの名称に変わる以前からもこのような実験会は開催されていました。)

この実験会とともに歩んできた日本分析化学専門学校。
運営側の教員も、この10数年で随分と様変わりしました。
・・・はい、ズバリ年を重ねました(笑)
さて、特に学生の皆さんや毎年ご参加くださっている参加者の方にとっては
「ひゃ~w、これ誰!?ww」というくらい衝撃的な写真を以下にご紹介しましょう。
(いずれも過去の実験会の様子のものです。)

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左から若かりし頃のかりめろ先生、すくろーす先生、ドラ一郎先生です!
(分かりましたか?)
今日お会いした先生方とのお付き合いは、こんな頃からの長~いものなのです。
毎年、大変楽しみにしてこのイベントに参加してくださる先生もおられ、
なんと参加回数10回を超える先生も!
その先生からは、

「毎年参加させていただいていますが、キャンセル待ちが出てしまうイベントなので、
 参加したくてもできない方もおられる中、
 自分のような古参者が毎年参加させていただいていいのかしら?
 新しい先生方に世代交代すべきでは?と迷いながら、
 でもやはり何かを得たくて、今年も速攻申し込んで来てしまいました。
 そして、いつもやはり多くのものをゲットして帰ります。
 今日もありがとうございました。」

いえいえ、先生のような本校の実験会の生き字引的な先生が
いらっしゃるからこそ、第1回から数える事、今年で14回目を
迎えることができたのですよ!
N先生、来年も全力でお待ちしています!
その他のリピーターの先生たちも、「私も古参者で・・・」などと
おっしゃりながら笑いながらいろいろとお手伝いくださり、
この伝統ある実験会はこういう先生に支えられてきたんだなと心底思いました。

これからもこの信頼を裏切らないような実験会を
20年、30年と続けていきたいなぁと感じる1日でした。

お帰り際には、多くの参加者から
「次回も楽しみにしています。」「ずっとこういうイベントを続けてくださいね。」
という大変嬉しいお言葉をかけてくださり、
早くも「次年度はここを強化して・・・ここをもっと改善して・・・」と
構想が広がる私なのでした。

ご参加くださった皆様、本日は大変暑い中、本当に本当にどうもありがとうございました。
次年度ももちろんこの実験会を開催する予定です。
よりパワーアップし、より先生方の信頼をいただける実験会としたいと思いますので、
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします!

byアビー