2013.08.25
週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に
2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。
このコースは定員20名の少数精鋭で、技術職への転職や再就職、現職におけるスキルアップや、
国家資格の取得、事業の拡大等を目的とした社会人や大学生が、全国各地から通学しています。
先週のブログでは、分析対象の物質が「どれだけ含まれているのか」を分析する
定量分析実験に取り組む1年生の様子を紹介しましたが、同じく1年生は今日、
「何が含まれているのか」を分析する無機定性分析実験に取り組んでいました。
この実験は、複数の金属イオンが混じり合っている状態から、化学反応を用いて
分離していき、最終的に含まれているイオンを検出反応によって明らかにすると
いうものです。手を動かすだけで化学分析に必要な器具の取り扱いや、ろ過等の
基本操作が身に付きますが、自然に各金属イオンの性質を学ぶこともできます。
この実験で用いる化学反応は、環境分析や材料分析などの分析においても重要な
役割を担うものが多いので、学べば学ぶほど、深い知識も併せて修得することが
できる特徴があります。
この実験はまだ2回目ですので、操作に慣れることが目的でしたが、色の変化や
沈殿物の生成などに驚きながら、試験管内の変化を観察する様子が見られました。
ある試薬を加えると・・・『白い沈殿ができた、あっ溶液の色も青く変化した!』と
いう声を上げる学生たち。写真右側のYさんは、クラス日誌(クラスの学生たちと
担任とのコミュニケーションツールの一つ)で次のような感想を記載しています。
『化学の扉を初めてノックして、不思議の世界に足を踏み入れ、ドキドキ・ワクワクの状態が
1年生の授業日数が約4割終わった今でも続いています。毎回の講義・実験が楽しいです。』
こちらは先生に、どの物質が、どの試薬に溶けるのか、と質問している様子です。
写真右のS君は、温泉施設で使用する洗浄剤などを開発し、販売する会社を経営
していますが、鏡に付着する物質を研磨剤で磨くのではなく、洗浄剤で迅速に対処
できないか?と、仕事のヒントを得ようとした質問のようでした。
化学分析コースの学生は、年齢層の幅も広くて、学生それぞれの境遇や入学目的が異なるので、
そのニーズを満たせるように少人数制となっています。ただ、実験で目の当たりにする変化や
現象を観察し、興味を持つことは、学生全員が技能を高める秘訣であることは共通しています。
これからも、ドキドキ・ワクワクを大切にして、一つひとつの実験に取り組んでくださいね!
by あずみ