せんせのブログ
楽しみながら身に付く確かな技能!
2013.09.21
週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に
2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。
このコースは定員20名の少数精鋭で、技術職への転職や再就職、現職におけるスキルアップや、
国家資格の取得、事業の拡大等を目的とした社会人や大学生が、全国各地から通学しています。
約1月間かけて、少しずつ実施された前期期末試験も本日の午前中で終了し、
午後からはいつもにも増して、楽しみながら実験をする様子が見られました。
1年生は、分析対象物に「何が含まれているのか?」を調べる定性分析実験を
実施しましたが、この実験に直結した講義と同時並行で進行していますので、
実験は「復習の場」になっています。机上で学んだことが、実際に目の前では
どのような反応が起こり、色が変化して・・・と確認していきます。
この実験は、多数の金属イオンが含まれる試料溶液に、酸性やアルカリ性へと
液性を変化させたり、色々な試薬を加えたりして沈殿物を作ります。それらの
操作を繰り返すことによって、多数のイオンが混ざっていた状態から、個々の
イオンへと分離していきます。最後は各イオンについて、含まれていたのかを
判断する試薬を使って確認し、何が含まれていたのかを明らかにしていきます。
下のM君は、かつて公害病の主原因にもなったカドミウムという金属の確認を
行っています。本当なら、黄色に変化するハズなのに、黒色に変色して驚いて
います。これは、別の金属との分離が上手くできていなかったことが原因です。
下のKさんは、身近なところでは、十円硬貨に使用されている銅という金属を
最後の操作まで行わなくても、途中の操作でその存在を見極めている様子です。
Kさんは平日、食品等の細菌検査を行う仕事に従事していますが、このような
実験は、本校に入学して初めて経験したようです。Kさんが言うには
『色が変化するのが印象的な実験。楽しみながら学ぶことができています。現在の仕事で
スキルアップすることや、環境保全に関わる仕事に就くことにも興味がありますので、
近い将来の自分自身のために、しっかりと知識・技術を修得していきたいと思います。』
この定性分析実験は、まだ始まって数回ですが、学生たちはコツをつかみつつあります。テキスト
通りにならなかった実験結果には、実務を行う上でも役に立つ重要なポイントが凝縮されています。
一つひとつの実験結果をよく観察し、よく考えて、自分の知識と技術を確かなものにして下さいね!
by あずみ