2013.09.26
こんにちは、はねうまです。
今日は1年生の企業見学会が実施されました。
1年生は、授業でも、就職活動を行う上で大切なことを学び、
これからの就職活動に向けてちゃくちゃくと準備を進めています。
しかし、学んでいる技術や知識が、実際の現場でどのように生か
されているのかを知ることは、簡単な様で難しいところもあります。
この企業見学会では、企業や公的研究機関などに伺い、生の現場を
見学をさせて頂くことで、普段の授業や実験で学んでいる知識や技術
がどの様に活用されているかを知り、分析化学者として働くイメージ
をつかむことを目的としています。
年に数回、実施されていますが、1年生にとっては、これが3回目の
企業見学会でした。
過去の企業見学会の様子はこちら↓からどうぞ。
1回目:https://www.bunseki.ac.jp/teacher_blog/2013/05/post-7489.html
2回目:https://www.bunseki.ac.jp/teacher_blog/2013/07/2-70.html
株式会社 島津製作所
株式会社島津製作所では、医療や産業など、あらゆる業界で必要不可欠な分析機器の
製造・開発を行っています。
担当の方に案内して頂いた部屋には、会社のパンフレットと説明を伝えるための
トランシーバーが置かれていました。
まずは、会社概要と歴史や施設について説明していただき、その後、見学させて
頂きました。
1年生にとって、まだ原理や操作方法は習い始めたばかりの分析機器ですが、
授業で聞いたことのあるものや、学校にあるものと同じものもたくさんあり、
とても興味深く見学をしていました。(上2つの写真)
中には、1つでウン千万円もする小さな機器もあり、学生は驚きを隠せな
い様子でした。
特に、におい識別装置と呼ばれる機器は、ここ数年、2年生の卒業研究で
使用している分析装置です。毎年、卒業研究で使用する2年生は、
株式会社島津製作所の方にお世話になり、技術的な指導も頂いています。
さらに、パネルを使って分析機器の説明もして頂きました。(上2つの写真)
その中で、質量分析(化学物質の質量を測定するための分析機器)の開発をして、
ノーベル賞を受賞した田中耕一さんについてのエピソードは、とても刺激に
なったようです。
実際に分析機器が作られている現場も見せて頂きました。
写真撮影はできないため、写真でご紹介することができませんが、
複雑な構成の分析装置が、ほぼ手作業で1つずつ組み上げられていく様子を見た
学生は、
「まさかここまで手作業とは驚きました。」
「多くの部品1つ1つがしっかりと管理されていて、工場内も無駄を省く努力も
されているのが見れて良かった。」
「分析機器の種類の多さにびっくりしたけど、いろいろな目的の分析機器が
あることを知れて良かった。」
と、話していました。
後期からは、このような分析機器を実際に扱う実験も本格的に始まっているので、
良い刺激になったようでした。
住友精密工業株式会社
住友精密工業株式会社では、航空宇宙機器、熱交換器などの製造・開発を行って
います。本校の卒業生も活躍している企業です。
写真の様に、説明をして頂いた後、帽子を被って工場内を見学させて頂きました。
非常に精密な部品を製造しているため、手作業による工程が多く、ちょっとした
汚れも製品の品質に影響が出てくるそうです。
主に見学させて頂いたところは、航空機の部品(プロペラや周辺の装置など)や
新幹線などに利用される熱交換器の製造工程でした。
担当の方は、
「この工場では主に金属を加工して製品をつくっていますが、ここでも、製品の
状態を確認したり、新製品を開発・製造するために使用する素材の適性を試験
したりするために、分析化学は欠かせません。」
と仰っていました。
その他にも2つの企業でたくさんの分析機器や製品の製造過程を見学させて
頂きました。
本校の卒業生がいる企業では、先輩が後輩たちに
「今学校で学んでいることは、分析化学の基本的なことで、
その知識や技術は、会社で働くようになってから生かされています。」
という様に、授業や実験の重要性を話して下さいました。
そして、今日の企業見学会で多くの学生が「分析化学の分野で仕事をする」
ということに興味・関心を持ち、質疑応答では、多くの学生が積極的に質問を
していました。
この写真は、株式会社島津製作所で質問をしている学生の様子です。
就職をすることにぐんぐんと意識を高めていく学生たちの様子が見られて、
とても嬉しく思いました。
さぁ、夢を叶えるために一緒に頑張っていこう!!
by はねうま