2013.12.08
週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、化学分析の知識・技術が修得でき、平日の学科と同様に
2年間で卒業できる(卒業と同時に取得可能な国家資格も全員が取得できる)化学分析コース。
このコースは定員20名の少人精鋭で、技術職への転職や再就職、現職におけるスキルアップや、
国家資格の取得、事業の拡大等を目的とした社会人や大学生が、全国各地から通学しています。
私、あずみは1年生の実験だけではなく「安全衛生」という講義を担当しています。
この講義では、化学関係の職場で安全に働くために必要な知識・技能を身につける
ことを目的としています。本校に入学するまで、化学を学んだことのない学生でも
その目的が達成できるように、入学時は化学実験を安全に行うための基礎知識から
授業を行い、徐々にステップアップして実験でも使用する危険物の性質や事故時の
対応、高圧ガスや装置・機器の取り扱い、職場の安全衛生管理へと進んでいきます。
後期中間試験を終え、これからは1年間の授業をまとめあげる時期に入りますが、
今日の1時間目の安全衛生では「KY」がテーマでした。知恵蔵(現代用語辞典)
などによると、K=空気、Y=読めない、「空気が読めない」という意味にも使用
されるようですが、労働安全衛生などでは、K=危険、Y=予知の「危険予知」と
いう意味で使用されます。職場での災害は、不安全な行動が引き金となるケースが
殆どであり、これを防止するための活動を「KY活動」といいます。簡単に言えば、
どのような危険が潜んでいるのか洗い出し、その対策を決めて、実行することです。
今日の授業の一部で、KYT(危険予知トレーニング)の一環として、過去に実際
起きた事故を事例としたケーススタディを行いました。事故が何故発生したのかと
いう原因追及と、同種の事故を防ぐための対策立案をグループディスカッションで
進めていきます。
入学してから学んだことや、平日の職場での経験等を活用して、活発な意見交換が
実施されました。まとめは次回の授業に行いますが、各グループが列挙した原因と
その対策はポイントが押さえられていたように思います。入学の時点ではほとんど
化学的な知識がなかった学生が少なくありませんが、今までに学んで得た知識等を
フル活用して意見出し等をする学生の様子を見ると、その成長度合いに頼もしさの
ような感情を抱いた90分間でした。本校では、分析化学を中心として学びますが、
仕事を進めていく上で不可欠な考え方やスキルも身に付けていきます。このような
付加価値を高め、オンリーワンの分析化学者を目指してほしいと期待しています!
12月1日のブログで、本校が種々の資格試験や検定試験の指定会場となっていることを
ご紹介しました。先週は、文部科学省後援 ビジネス能力検定試験が実施されましたが、
今日は、「文部科学省後援 情報検定(情報活用試験)」の試験会場となりました。本校の
学生はもちろん、外部の方も受験されています。
この検定試験は、情報・パソコンを利用する人に不可欠とされる情報の利活用
能力を客観的に判定する検定試験です。本校では、分析化学の専門的な能力を
身に付けますが、分析化学の仕事でも実験だけではなく、情報収集や得られた
データの処理など、パソコンを使用する機会は少なくありません。パソコンや
情報を活用する能力は、分析化学者にとっても重要なのです。今回、受験した
在校生からアクア先生が話を聞いていましたので、紹介します。
生命バイオ分析学科1年生のAさん(写真右端)
『就職活動が本格的にスタートしましたので、一つでも多くの
資格を取得しようと勉強して今日の試験に臨みました。』
と、就職活動への意欲を見せていたようです。
同じく生命バイオ分析学科1年生のHさん(写真左端)
『情報やパソコンなどの知識は、どの分野の企業に就職しても
必要だと思うので、知識を身に付けるためにも受験しました。
前回は3級を受験して合格したので、今回は2級にチャレンジ
しましたが、なかなか難しかったです。』
と、今日の試験を冷静にふりかえっていたようです。
資格は、その人がどのようなスキルを身につけているのか、客観的に証明できるものです。
それが就職内定へ直結するパスポートになることも少なくありません。1年生や3年生に
とっては、就職戦線を勝ち抜く一つの付加価値としても、継続して資格取得に取り組んで
ほしいと期待しています。
by あずみ