2014.05.24
本校には、平日に通学できない社会人やフリーター、大学生等を対象に週末(土曜日・
日曜日)だけの通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の
国家資格も卒業と同時に全員が取得することができる「化学分析コース」があります。
このコースでは、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの多種多様な
入学目的を持った学生が学んでいます。
また、このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、化学分析コースは、
1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
本日、1年生は、私みなとが担当する「機器分析法I」の授業がありました。
分析の手法を大きく分けると、先週のブログでご紹介した手分析(ガラス器具を用いて
自らの手で分析を行う方法)と機器分析(専用の機器を用いて分析を行う方法)が
あります。
機器分析は企業等の分析の現場で広く行われているため、手分析と同様に、
重要な分析技術です。
この授業では、様々な分析用の機器の測定原理や特徴、装置の構成について学びます。
本校には多くの分析機器が揃っているので、日々の実験を通して、それらの扱い方を
体で覚えることができます。
それと同時に、分析化学者には正確なデータを得ることが求められるため、
それぞれの機器の測定原理や特徴、装置の構成を理解し、適切に扱えることが重要と
なります。
この授業では、技術の基盤となる知識を学び、より正確な技術の修得につなげることが
目的です。
本日の授業では、光を使って測定を行う機器のうち、特定の波長の光を吸収する物質を
測るために用いられる方法(吸光光度法)と、蛍光と呼ばれる光を発することのできる
物質を測るための方法(蛍光光度法)の、それぞれの特徴と両者の違いを、装置の構成の
違いから説明しました。
授業が終わった後で、学生に声を掛けると、
『この授業で学ぶことは実務に直結しているので、毎回、興味深く聞いています。
授業中に疑問に感じたことを、授業後すぐに質問することで、さらに深く理解が
できてきているので、とても充実しています。』
『この授業で学んでいる機器を用いた実験が6月下旬からあるので、楽しみです。
実験を通して、しっかりと技術を修得できるように、まずは、この授業で学んだことを
きちんと復習して、知識を身につけておきたいと思います。』
といった感想を話してくれました。
技術と知識は車の両輪のようなもので、どちらも大切です。
技術を支える知識をしっかり修得して、技術に磨きをかけていきましょう。
by みなと