2014.05.25
本日、本校では公益社団法人日本工業英語協会が実施している、「工業英語能力検定(工業英検)」が
実施されました。この工業英検は、科学技術情報のコミュニケーションに欠かせない英語能力を問う
検定試験で、文部科学省が後援する公的な検定試験です。
本校のカリキュラムには、この検定試験の合格を目的の一つとした「工業英語」という授業があります。
本校が取得を奨励する資格の一つですので、毎回多くの学生たちがこの検定試験に挑戦しています。
外部からの一般受験者も多く、受験した学生はこの検定試験に合格することの意義等を改めて感じた
ようですが、普段から授業を受けている教室での受験ですので、不要な緊張はすることなく、実力を
発揮できたのではないかと思います。
3級を受験する直前に、はんなり先生が、資源分析化学科の1年生S君から聞いた意気込みです。
『工業英検は一度、大学時代に受験しましたが、合格することができませんでした。
今回はそのリベンジをするために受験します。3級の試験は多くのテクニカルな
英単語を理解しておく必要がありますが、工業英語の授業で学んだこともフルに
活かして頑張ります!合格することができれば、次は2級(実務経験者向け)に
挑戦したいと考えています!』
資格は自身のスキル等を客観的に証明するライセンスです。一生の財産となりますから、これからも
積極的にチャレンジして欲しいと思います。今日、受験した学生の合格報告を楽しみにしています!
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、週末(土曜日・日曜日)
開講の「化学分析コース」を設置しています。週末だけの通学となりますが、平日の学科と同様に
2年間で卒業でき、毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の
国家資格を卒業と同時に取得することができます。このコースに在籍する学生のほとんどは社会人
ですが、現職でのスキルアップや技術職への転職を入学目的とされる方、事業の拡大を考えている
経営層の方以外に、就職活動を見据えて技術力を高める目的で入学される大学生も在籍しています。
在校生の多種多様な入学目的を達成するために、このコースは20名の少数精鋭で開講しています。
今日は午後から2年生・1年生ともに実験を行いました。テーマは、
2年生はガスクロマトグラフ、1年生が薄層クロマトグラフです。
「クロマトグラフ」という共通した言葉が見られますが、2年生は
分析機器を用いた応用的な実験を、1年生はそこに至るまでに学ぶ
必要がある基礎的な実験で、分離分析法を修得します。
2年生が使用したガスクロマトグラフという分析機器は、液体から
気体になりやすい成分の分析が可能です。今回の実験では、複数の
有機溶媒を自分たちで混合して、その成分が検出されることを確認
しましたが、化粧品の香料、ガソリンや建材の中の有害物質など、
様々な分野で活用されている分析手法です。
1年生の実験は、薄く薬剤が塗布されたプレート(薄層)に複数の
色素を混ぜた溶液をスポットして、プレートの一端を溶媒に浸すと
プレート上の薬剤の間を溶媒が移動して、それと同時に色素も移動、
薬剤と色素の相性の違いにより混ざっていた色素を分離することが
できます。今回は基礎的な実験ですが、有機物の分離や、合成した
有機物に不純物がないことを確認する方法として広く利用されます。
1年次の実験を通して、しっかりとした基礎力を身に付け、2年生の実験ではその基礎力を
土台とした応用力を修得するので、入学するまで化学を学んだことのない学生でも無理なく
知識・技術を身に付けていくことができます。しっかりと学び、どのような分野でも役立つ
ベーシックな知識と技術を全員が修得できるように、今後もサポートしていきますよ!
by あずみ